駄目人間草子

主にポケモン、ライバルズなど

【ポケモンSVダブル】S9使用構築 最終320位 レート1852.794 黄金の海賊団

【はじめに】

ニャイキンガー

【結成譚】

😹💰「俺たちゃ黄金の海賊団!目指すは"ひとつなぎの大秘宝(はがねのせいしん+はがねテラスタル+こだわりメガネ+ゴールドラッシュ)"!」
💰「これを目指して海に出るわけだが、まずは一緒に船に乗る仲間を集めないとな。」
😹「そう言うと思って、実はもう集めてきたぜ!」
💰「おお、気が利くな!さて新しい仲間は…。」

🦌「船医です。」
🐦「伝書鴉です。」
🦚「クエーーーーッ‼︎」

💰「…嘘だよな…?」

🪳「ヒードランです。」

💰「なんだヒードラン居るじゃん!よかったぁ〜!」

【詳しく】

ニャイキングの特性、「はがねのせいしん」を最大限に活かすにはどうすればよいか。他の火力アップ特性と比較した「はがねのせいしん」の特徴として、「1.味方のはがね技の威力も上げられること」と、「2.重複すること」が挙げられる。
1の特徴を活かすため、ニャイキングの隣に、強力なはがね技を打てるポケモンを置きたい。これはまさしく最強のはがね技、「ゴールドラッシュ」を撃てるサーフゴーで決まりだ。
次に2の特徴を活かしたいが、残念ながらニャイキングの他に「はがねのせいしん」を持つポケモンはいない。そこで、特性をコピーできる技「なりきり」を使うことを考えた。「なりきり」使いの中ではまともな性能をしていそうなアヤシシに目を付けた。ゲッコウガも試したが、どう考えても「ニャイキング+ゲッコウガ」の盤面は終わっている。「はがねのせいしん」を「なりきり」でコピーするということは、「ニャイキング+(なりきり使い)」という盤面が成立している必要があるのだ。「ニャイキング+アヤシシ」の場合、「いかく」を撒いた上で、ニャイキングが「ねこだまし」をしながらアヤシシで「トリックルーム」→アヤシシが「なりきり」しながらニャイキングが「アイアンヘッド」という、確かに強そうなムーブがある。ニャイキングかアヤシシは、その後いずれかが倒されることになるだろう。そのときは、裏のサーフゴーを出して、攻撃を継続する。ニャイキングとアヤシシのどちらが倒されても、「はがねのせいしん」+「ゴールドラッシュ」が撃てるのだ。
以上の3体から、「Trick Room→Gold Rush!!」の基本ムーブが確立された。残りの3体を考えていく。
トリックルーム」を軸に戦いたいが、残念ながらアヤシシは2体の集中攻撃も何でも耐えて「トリックルーム」を張れるほどの頼れるポケモンではない。「トリックルーム」を撃つ余裕を作りたいが、それがニャイキングの「ねこだまし」だけでは心許ない。どうすれば良いか?答えは、相手に低火力のポケモンの選出を強要することだ。具体的には?トルネロスだ。精々「こがらしあらし」程度のダメージしか出せないトルネロスの選出を強要したい。ニャイキングにもサーフゴーにも半減だし、範囲攻撃なのでアヤシシもそこまで痛手を負わない。そこでヤミカラスを採用した。ヤミカラストルネロスを誘うとはどういうことか?「ヤミカラス+サーフゴー」という、「おいかぜ」を用いた強力な並びを作ることで、相手に「おいかぜ」トルネロスで返すという対処を迫ることができるのだ。サーフゴー自体のSが高くないため、この並びは「おいかぜ」を張り合えば簡単に対処できることが、トルネロスの誘いやすさに拍車をかけている。つまり、構築段階でのヤミカラストリックルームを張るための見せポケである。尤も実際は、それに留まらない活躍をしてくれた。
さて、残りの2匹で重いポケモンの対策を考えていく。何せニャイキングとサーフゴーのタイプが被っているのだから、重いポケモン山ほどいるのだ。
まず、ガラルサンダーを採用した。主にウーラオスランドロス、またはがね技が半減であるはがねタイプの対策としてである。当初は同じような役割でれんげきウーラオスを採用していたが、まさに環境におけるメタ対象であり、タイプ受けが比較的容易なことや「ゴツゴツメット」に弱すぎることから選出しづらさ・動かしづらさを感じ、変更した。「こだわりハチマキ」+「インファイト」+「ブレイブバード」は火力・範囲ともに非常に優秀で、特性「まけんき」も相まって安易な受けを許さない。抜群の一貫性が圧倒的に使いやすかった。
最後に、ヒードランを採用した。「はがねのせいしん」の恩恵を受けることのできるはがねタイプでありながらほのおタイプの対策ができる。また、くさ「テラバースト」によるみずタイプやじめんタイプ対策の側面もある。

【個別解説】

[調整]

いじっぱり 177(252)-150(52)-121(4)-×-93(100)-83(100)
S…オーロンゲとのねこだましの撃ち合い意識。
HD…今ダメ計したらハバタクカミの眼鏡シャドーボールを最高乱数切って耐えていた。
余り…A。

[解説]

船長。低すぎる種族値を精神論で解決しようとしている。
基本は「ねこだまし」でアヤシシの「トリックルーム」を手伝った後、増幅した「はがねのせいしん」で威力が2.25倍になった「アイアンヘッド」で倒れるまで戦う。「ねこだまし」+2.25倍「アイアンヘッド」は無振りの一撃ウーラオスを倒せる程の火力がある。この火力を確保するために持ち物は「メタルコート」とした。
サーフゴーの火力をさらに上げるための「うそなき」、技スペースが余ったので「まもる」を採用した。貧弱な体を精神論で何とかしているだけなので、サブウェポンを採用したところで碌な火力は出ないのだ。本当にしょうもないポケモンである。
テラスタイプは「ねこだまし」の撃ち合いやテツノカイナを意識してゴーストとした。

[調整]

ひかえめ 194(252)-×-116(4)-203(252)-111-104
HCぶっぱ。

[解説]

黄金。酸化せず丈夫な黄金の体を持っている。この最強の肉体と精神論の融合によって、究極の生物が爆誕する。
技構成はメインウェポンの「ゴールドラッシュ」と「シャドーボール」は確定。テツノカイナや「山」ポケモンなどゴリ押し困難な相手に対する崩しの手段として、「トリック」も必須だった。サブウェポンに「サイコショック」を採用した。チョッキテツノカイナに大きな打点となるほか、みずテラスタルしたハバタクカミなどにも優秀な打点となる。
コンセプト通り、テラスタイプははがね。はがねテラスタル+「はがねのせいしん」+「ゴールドラッシュ」はダブルダメージでH振りクレセリア、H振りチョッキランドロスなどが吹き飛ぶので等倍受け不可能、半減受けでもれんげきウーラオスなどは飛ぶ。
Sが中途半端で「トリックルーム」や「おいかぜ」の後に出したいポケモンだが、「ねこだまし」が無効なことから、相手も「トリックルーム」構築だった場合など初手から高圧的な並びを形成したいときは初手から出すこともあった。

[調整]

なまいき 210(252)-125-115(180)-125-115(76)-63
総合耐久高め。
最遅。

[解説]

繊維。遷移のくせに、一丁前に敵を威嚇したり殴ったりしてしゃしゃり出る。
技構成はコンセプトの「トリックルーム」と「なりきり」は確定。トルネロスの前で「ちょうはつ」をされて「トリックルーム」をできなくては意味がないので、持ち物は「メンタルハーブ」とした。
「なりきり」を使って「はがねのせいしん」を得た後、アヤシシは盤面に残る必要があるが、この際暇にならないように、無駄に高いAC種族値を活かす攻撃技の「テラバースト」と「だいちのちから」を採用した。テラスタイプをフェアリーとすることで、本来の弱点を両方半減にできるほか、「ノーマル+じめん」並びに「フェアリー+じめん」という優秀な攻撃範囲をテラスタル前後でそれぞれ確保することができる。Aも高いことから、イーユイから「バークアウト」を喰らった際にはフェアリー「テラバースト」が都合良く物理技となる。「だいちのちから」は、はがね4分の1のバケモノであるヒードランに対する貴重な打点であるほか、ヒスイウインディに対する奇襲としても重宝した(無振りヒスイウインディが確1)。火力不足を感じることは多く、もう少し火力が欲しかったところだが、この絶妙に高い耐久で勝ちを拾うことも多く難しい。
「いかく」及びゴースト無効の耐性は優秀で、この構築であまりにも不足しているクッションとしての選出も可能だった。個人的にはもっと使われてもおかしくないポテンシャルを感じるポケモンだったが、まあ採用理由もそこまでないのだろう。顔も悪い。

[調整]

わんぱく 167(252)-×-103(252)-×-63(4)-111
HB特化。

[解説]

伝書鴉。伝書鴉って何?
「おいかぜ」フェイスである。尤も、「いたずらごころ」+「おいかぜ」は普通に強く、サーフゴーもヒードランも「おいかぜ」運用も可能なSになっているので、それなりに選出する。後発で選出し、トリックルームが終わった後、今度は「おいかぜ」でS有利を継続するという使い方が多かった。
また、「いたずらごころ」+「さきおくり」という最強のS操作を持っていることも特長で、初手でヒードランと並べて、ハバタクカミ+イーユイのSブーストハバタクカミを出落ちさせたり、トリックルーム下のガチグマに対して行動権を稼いだり、「おいかぜ」下でトルネロスに対して撃つことでトルネロスの「おいかぜ」の番を最後にしてしまう(これが有効だと知るのがだいぶ遅かった)など、用途は多岐に渡った。
くろいきり」は「しれいとう」及び「わるだくみ」ガラルファイヤー・サーフゴーなど積みポケモンへのカウンターになるほか、サーフゴーの「ゴールドラッシュ」によるC下降を帳消しにするという用途がある。
テラスタイプは無難にはがねとしたが、一貫しているでんきを無効化できるじめんでも良かったかもしれない。
イカサマ」が通る盤面では鬼のように強いが、そうでない盤面では仕事がなくなりがちで弱くなりやすいのは従来通り。トルネロスの登場により弱いとよく言われるが、習得技の違いやタイプの違いによるクッション性能などの強みを正しく活かせれば相変わらず強いポケモンの一体だと思っている。

[調整]

ようき 165-177(252)-111(4)-×-110-167(252)
S…イーユイ、ウーラオス意識で最速。
A…ぶっぱ。

[解説]

ガラルサンダーが危険すぎる。
このアホみたいに爆走しているポケモンは、ガラルサンダーと言い、体長1.6m、体重58.2kgという中々の体躯を誇ります。A種族値は125、S種族値は100とただでさえ高い攻撃性能に加え、HBD種族値も90-90-90と中々高く、身体能力は非常に優れています。さらに、タイプは攻撃範囲の広いかくとう/ひこうで、威力120の一致技である「インファイト」、「ブレイブバード」を覚えます。加えて「こだわりハチマキ」まで持っているので、その攻撃力は完全に危険の域に達しています。具体的には、「インファイト」、「ブレイブバード」の火力はようき「こだわりハチマキ」ウーラオスの「あんこくきょうだ」を超えます。耐久に割いたハバタクカミなども、有無を言わさずワンパンです。また、「いかく」で弱体化させようとしても、「まけんき」で逆にブチギレて襲いかかってきます。前述の2つの技が反動技なので殴り合いには弱いと思いきや、今度は専用技の「らいめいげり」があり、殴り合いにも強いのです。
これほどまでに危険な攻撃性能を有したガラルサンダーですが、この世にはガラルサンダーを超えた、想像を絶するほど危険なポケモンが存在します。それは、サンダーです。サンダーは、ガラルサンダーの、ガラル以外での姿ということになるポケモンで、タイプはでんき/ひこうと、ガラルサンダーではなす術もありません。それでも一矢報いようとするガラルサンダーは「せいでんき」で機能停止に追い込まれることになります。それならばとよーよーはガラルサンダー以外で倒そうと考えます。しかし、よーよーの構築にはでんきがバチクソ一貫しているので、「10まんボルト」を連打されるだけで崩壊します。ヒードランでくさテラスタルすると、今度は「ぼうふう」で破壊されます。そもそも、得意のはがね技が半減であり、「はねやすめ」もあることから、倒すこともままなりません。おかげでよーよーは今期全くサンダーに勝てなかったのです。
それが、上には上がいたポケモン、ガラルサンダーです。

[調整]

ひかえめ 189(180)-×-127(4)-200(252)-127(4)-106(68)
C…特化。
S…無振りクレセリア抜き。
余り…耐久。

[解説]

ヒードラン。この構築における真の怪物である。
ヒードランというポケモンは、ほのお技とはがね技の親和性が無いために、どう足掻いても技範囲が不足する。4タイプの技を覚えさせて技範囲を確保するための口実として、「とつげきチョッキ」を持たせた。この技構成でもファイアローなどには全半減される。やばいことである。とはいえ、「とつげきチョッキ」によりハバタクカミやイーユイ、サーフゴー、ヒードランなどに対して安定感が増した。
※結局、この構築での「まもる」持ちがニャイキングだけになったが、クローズシートにおいて「まもる」は必須ではないと考えているのでこれでよかった。ランクマッチ形式では、ダブルバトル固有の要素では「まもる」よりもS操作の方がよっぽど重要度が高いと思っている。オープンシートBO3のような特殊ルールの観戦に慣れてしまうと、勘違いする人が多そうなので述べておく。特にこの構築のような"攻め"の構築での理想的な試合展開において、「まもる」を使用することはない。なぜなら、「自分が相手よりも先に攻撃して、相手のポケモンを倒している」という理想展開では、相手が攻撃するターンは訪れないからである。私は「そういう展開に如何にして持っていくか」がダブルバトルのプレイングだと思っている。「不利な展開を『まもる』で打開する」ことは果たしてプレイングと呼べるだろうか。それはじゃんけんの強さに過ぎないのではないか?※
無振りクレセリア抜きでSは106にしたが、むしろ抜いたり抜かれたりした方が良かったので105で良かったかもしれない。「おいかぜ」で運用するには、テツノツツミを抜ける104で十分で、サーフゴーとのS関係は明確にしておきたいとなるとやはり105がベストだ。
種族値とタイプと特性の全てが強く、くさテラスタルとの親和性も高く、総じて非常に強力なポケモンであった。というかこの構築で唯一マトモなポケモンであり、このポケモンでどれだけダメージを出せるかが勝敗に直結することが多かった。

【コツ】

この構築はほのお・みず・でんき・かくとう・じめん・はがねが重く、真面目に戦うのは無理。従って、"ケア"よりも"割り切り"を多めにして立ち回り、とにかくさっさと敵の残数を減らすことを重視する。テラスタルもそのために使う。後の格闘の一貫を気にするよりも、サーフゴーでさっさとはがねテラスタルしてしまって「ゴールドラッシュ」で相手2体を倒す方が勝てたりする。残数有利さえ取れてしまえば、ウーラオスは1ターンに1体ずつしか倒せないのでなんとかなったりするのだ。こういう偏った構築を使うときは、何よりも"勢い"で勝つことが重要である。1回でも多く攻撃回数を稼ぐためのあらゆる交代やテラスタルを駆使する。

【終わりに】

最高レートは1896くらい。本当は1900を達成したかったが、しんどくなったのでやめた。
キョジオーンが恋しい。弱い気がしない。一度知った塩味は、もう舌に焼き付いて取れないシオ!
ここまで読んでくれてありがとうございまシオ。