駄目人間草子

主にポケモン、ライバルズなど

【ポケモンSVシングル】S1使用構築 最終653位 未来視コントロール

【はじめに】

 おはこんハロチャオ~。今回はダグトリオを使うよ。

【構築コンセプト】

 この構築の歴史はダグトリオの歴史と繋がっている。まず私は、メガストーンやZクリスタル、ダイマックスによる拘り解除が無くなった今作では「こだわりアイテム」+「トリック」が強力だと考えた。拘りトリックから「ありじごく」「ふうせん」「ゴースト」テラスタルダグトリオでノーマル・でんき・かくとう・じめんのいずれかで拘った相手を起点にし、「つめとぎ」を6回積んでそのまま勝利することができないかと考えた。そこで拘りトリッカー(拘りトリックをする者)として「こだわりスカーフ」サーフゴーと「こだわりハチマキ」オーロンゲを採用。

 その頃鉢巻オーロンゲを使っていたシグマさんの構築を参考に、カイリューウルガモス、キョジオーンを採用した。

 薄々気づいていたことだが、このダグトリオは無理だった。4タイプのいずれかで相手が拘ってくれると信じて、わざわざ選出できるものだろうか?こう考えた私は、「きあいのタスキ」と「ステルスロック」「おきみやげ」で起点作りとしての汎用性を持たせたダグトリオを使うことにした。

 ダグトリオのおきみやげから積むポケモンを考えたときに、積み構築は相手の「てんねん」持ちに弱く、これら諸共破壊できる積みアタッカーとして珠「ドラゴン」テラスタルりゅうのまい」セグレイブや、「かたやぶり」「みをけずる」ミガルーサなどを考えたがボツに。「てんねん」持ちが強すぎて結局積みは弱いことに気付き始めてきたが、積みだけではなくサイクルもこなせるウルガモスカイリューは強力であると感じ、構築のベースを積みではなくサイクルにすることに。

 キョジオーンは使っているうちに頭キョジオーンになってきて、身の危険を感じたため封印。

 サーフゴーは鋼枠として採用したがドラゴンにあまり強くなく微妙だったので型を色々変えてみるも強みを感じられず解雇。スカトリャー(こだわりスカーフをトリックする者)として、代わりに耐性が優秀で「おにび」による負担が優秀なウォッシュロトムを採用。鋼枠の代わりには高耐久でドラパルトにタイプ有利なドドゲザンを採用した。

 こうしてサイクルに生まれ変わったこの構築に、襷ダグトリオの居場所などなかった。ダグトリオができることといえば、構築で重いジバコイルをキャッチし、「じしん」で処理しようとしたところを、ジバコイルにテラスタルを切られて負けることくらいである。そこで、ダグトリオは対キョジオーン・ドオー最終兵器としての「おんみつマント」「すなじごく」「あまえる」「みがわり」「ねむる」のバケモノ型として構築が完成した。

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【個体紹介】

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わんぱく 142(252)-120-112(252)-×-91(4)-140

 H35-B50の種族値は特化では解決しません。ゴチルゼルの下位互換。クソモグラ。人数合わせだろコイツ。日陰者が表に出ると大抵こうなる。こいつだけ選出した試合で一度も勝たなかった。一応ボクの脳内ではドオーとかキョジオーンに繰り出して「あまえる」連打から「みがわり」を残し、「ねむる」で体力を満タンに保ち、最後にちょろちょろっと「すなじごく」のスリップダメージでTOD勝ちできる完璧な未来が見えていた。f:id:yoyopoke:20230106180857j:image

ひかえめ 157(252)-×-128(4)-156(132)-128(4)-121(116)

 スカーフトリッカー。選出率堂々の一位。適当に初手に投げて場を荒らす。ほとんどの対面で「トリック」を押す。マスカーニャやドラパルトからは引く。マリルリには「おにび」をする。「トリック」の後は「おにび」でさらに負担をかける。これでサイクルを有利に進めるのが、この構築の主な勝ち筋である。調整は初めは臆病HSぶっぱで使っていたが、Sが過剰気味で、ガブリアスを確2に出来ると便利そうだと思っていたところ、良い調整を見つけた。サックーさんのものをパクってSを1だけ伸ばした。この1の差がとても大きくて(ry。ここでボクの頭には、「トリック」をされても「くろいヘドロ」だからサイクル有利だと考えて意気揚々と繰り出されるドオーのしたり顔が浮かんだ。そこでテラスタイプを「どく」に。これによって「くろいヘドロ」でむしろ回復できるほか、「どくどく」無効、「じしん」無効でドオーに無限に後投げが効くドオーにとっての悪夢が誕生する。さらに「おにび」のスリップダメージで交代を強制することで裏に「おにび」、「ハイドロポンプ」、「ボルトチェンジ」そして『ヘドロトリック』のいずれかを押し付けることができる。ドオーに対する強烈な役割破壊として上手く機能した。

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いじっぱり 207(252)-176(36)-141(4)-×-110(36)-93(180)

 鋼枠。高種族値で耐性も攻撃範囲も優秀。「ハサミギロチン」による崩しもできる。アーマーガア、ラウドボーン、ブラッキーニンフィアマリルリ、ドドゲザンなどを意識してSをかなり伸ばしている。またサイクル崩壊を前提としていない構築なので、特性はサイクル中に発動する可能性のある「まけんき」を採用している。前述のロトムとの相性補完が極めて良く、炎技、地面技、「けたぐり」はロトムが、その他の殆どの技はドドゲザンが受けることができる。ここで思い出してほしい。相手は、拘っている。ここに「まもる」が刺さる。拘ったポケモンの前で「まもる」を挟むことで、「たべのこし」でドドゲザンのHPを回復させるだけでなく、その技をドドゲザンで受けるか、ロトムで受けるかを選ぶことができるのだ。これこそがこの構築の真髄、『未来視コントロールである。ドドゲザン単体の勝ち筋が最も広がるのは相性逆転の「ひこう」テラスタルだと考え、そうしている。

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いじっぱり 201(244)-158(28)-112(212)-×-97(12)-82(12)

 フェアリー枠にして鉢巻トリッカー(こだわりハチマキをトリックする者)。「ソウルクラッシュ」、「トリック」、「すてゼリフ」でサイクルを有利に進めるほか、「ふいうち」でスイーパーになることもできる。タイプがドラパルトに非常に強く、後投げが安定することが最大の魅力。環境にドラゴンが多く、フェアリーが一貫する構築が多かったので活躍の機会は多かった。ドドゲザンとウルガモスがサーフゴーの選出を抑制していたのもあってか、動かしやすかった。またカイリューウルガモスと並べることで、壁からの積み構築に偽装することができる。ここでボクには、ロトムのスカーフトリックを切った後に「りゅうのまい」「しんそくカイリューに蹂躙される未来が視えた。そこで「ゴースト」テラスタルで無理矢理鉢巻トリックを通せるようにした。これによって未来視コントロールに持ち込むことが可能となる。

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いじっぱり 193(212)-194(180)-116(4)-×-121(4)-114(108)

 ドラゴン枠。「はねやすめ」でサイクルをしながら隙を見て「りゅうのまい」を積み「ノーマル」テラスタルしんそく」や「じしん」で抜いていく。主にウルガモスの対策であり、またセグレイブのような受けづらいポケモンを「しんそく」で処理する役割もある。正直最後までいまいちしっくりこなかったポケモンではあるが、他に求めている役割をこなしてくれそうなポケモンも見つからず、ある程度の活躍はしてくれたのでこれでよかったのだろう。型が豊富なので相手視点は辛いポケモンであり、その点でも強力であったのは間違いない。

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おくびょう 192(252)-×-107(172)-156(4)-126(4)-143(76)

 太陽神。「おにび」「あさのひざし」でメガリザードンX、「ちょうのまい」「あさのひざし」「ほのおのまい」でメガボーマンダ、「ほのおのからだ」でサンダーの性質を併せ持つ、正に神と呼べるほどの正真正銘最強ポケモンであった。サーフゴー+サザンドラの並びに強く、マスカーニャに対して割と安定した引き先となり、またそれ以外のポケモンに強い。ガブリアスマリルリカイリューと選出されてこのポケモンで3タテをしたときはあまりの強さに呆れた。未曾有のステロ環境であり、カイリューと合わせてステロを非常によく誘うので、持ち物は「あつぞこブーツ」で確定。誘うステロ+あくびループを残飯ドドゲザンと合わせて無力化するのが強力だった。ステロ撒きが腐れば、実質3vs2でゲームをしているようなものである。ここでボクの未来視は、ドラゴンなどよりイルカマンにボコボコにされると告げている。そこでテラスタイプは「くさ」とした。これでイルカマンにも対抗できるようになるほか、「キノコのほうし」やウォッシュロトムの一貫を切ることができる。

【選出・立ち回り】

 個体紹介のところで書いたとおり、初手のウォッシュロトムのスカーフトリックからゲームを作っていく。マスカーニャにはウルガモス、ドラパルトにはドドゲザンやオーロンゲを投げられるので基本的に致命的な出し負けは無い。積極的に負担をかけていけるポケモンで揃えているので、あとはサイクルを攻略していく。

【おわりに】

 最終的に、世にも珍しい、ステルスロックもフェアリーテラスタルも採用していない奇妙な構築となった。しかし今作特有の新しいゲームメイクの仕方が提案できたと思うので、是非開拓してみてほしい。

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