駄目人間草子

主にポケモン、ライバルズなど

【ポケモンSVダブル】 S16使用構築 最終153位 レート1909.791 マジレス雨と変な岩

【はじめに】

ブギウギ。(ゴローニャの鳴き声)

【構築経緯】

ゴローニャを使いたい。このポケモンを使うとすればどう考えても「エレキスキン」「だいばくはつ」が一番強いだろう。
「だいばくはつ」+「さいきのいのり」コンボを試したが、あまりにもカスだった。唯一強いと感じたのが、連撃ウーラオスでじめんタイプを牽制、「ふかしのこぶし」で相手の「まもる」を事実上封じながら、「とんぼがえり」で電気無効ポケモンに交代し、「だいばくはつ」を通すという動きだった。「とんぼがえり」を強く使うなら、ウーラオスの持ち物は「こだわりスカーフ」が妥当だろう。
スカーフウーラオスを軸として以下のようなスタン構築を組んだ。

グッドスタッフなのでこれはこれでまあまあ強いが、ゴローニャもウーラオスも活かしきれているわけではない気がしたし、「だいばくはつ」のターンに「とんぼがえり」から投げているのがマンムーだと、耐久や耐性が心許ない。
そこで構築の方針を転換し、雨パに組み替えることにした。雨要員の化身トルネロスを採用。
「だいばくはつ」を無効化できるじめんタイプとして「みがわり」持ちの化身ランドロスを採用。マンムーに比べ耐久が低いが耐性は良く、ゴローニャと並べて「だいばくはつ」をチラつかせて相手の「まもる」を誘い、「みがわり」を残すという強い動きがある。
雨下最強ポケモンブリジュラスを採用。
ねこだまし」「フェイント」「アンコール」などで味方のサポートができる電気無効要員のライチュウを採用。
この構築において、ゴローニャの役割をトリックルーム対策に見出した。型の詳細は個別解説で述べる。
今期250戦の末、ライチュウがカスであることにようやく気付いた。ではこの枠に求められるポケモンは一体何か?
トルネロス軸天候パには決定的な弱点がある。それは晴れパ/雨パでありながら瞬間火力が出ないことである。トルネロスが「にほんばれ」/「あまごい」で天候を始動する必要がある都合上、初ターンにトルネロスが攻撃に回れないのだ。(ランドロス+ウーラオスなどの初手は確かに瞬間火力が出るが、かなり無理がある。)これでは相手の安直な初手「トリックルーム」を許してしまいやすい。
そして、ブリジュラスが雨も追い風もない場合の性能が高くないため、(「まもる」のない)ブリジュラスを初手に投げづらいという問題もあった。
これらの問題を解消できるペリッパーを採用。「あめふらし」によって技に頼らず天候を雨にでき、自身も火力が高い。
以上で構築が完成した。

【構築コンセプト】

イカれたポケモン、ウーラオス・ブリジュラス。
・それをサポートする雨・追い風。
ペリッパートルネロス両採用による雨・追い風展開の継続及び柔軟な初手。

【個別解説】

[調整意図]

S…最遅リキキリン抜き、トリル下S-1で最遅エンジョイグマを抜ける程度(最遅でもよかったが育成が面倒でやめた。最遅だと非トリル下で遅くなる代わりにトリル下S-1で最遅モロバレルを抜ける。)
B…+1「ボディプレス」でHぶっぱエンジョイグマを確定2発
H…エンジョイグマの+2「こんじょう」発動「からげんき」耐え
余り…A

[解説]


ばくだんいわ。(雷・爆発属性)
「エレキスキン」による超火力「だいばくはつ」によって「トリックルーム」役を「トリックルーム」を撃たれる前に破壊、あるいは「のろい」による火力上昇、素早さ低下から「だいばくはつ」で「トリックルーム」下で盤面を破壊することでトリル対策とした。ただしこれだと現在トリルアタッカー最有力候補であるガチ/エンジョイグマに無効化されてまずいので、これらへの打点として「ボディプレス」を採用した。
さらに役割を追加できる「ワイドガード」を採用。トルネロスをはじめとして、攻撃技が全体技中心になっているポケモンも現環境では少なくないため、この技を覚えること自体、ワイガ択を押し付けられる点で極めて価値がある。ガチグマの「ハイパーボイス」からランドロスを守ったり、エンジョイエッサンやテツノカシラの「ワイドフォース」からウーラオスを守ったりするのは強力だった。
持ち物は「すいりゅうれんだ」意識の「オボンのみ」としたが、「ぼうじんゴーグル」なんかも良いかもしれない。
テラスタイプは水草地面半減、「キノコのほうし」無効のくさとした。
先述の通り、「だいばくはつ」の圧力を利用し、「のろい」とランドロスの「みがわり」でアドを取るという動きがかなり強力だった。トリル相手にこれを決めるとかなり有利な展開を作ることができる。

[調整意図]

CSぶっぱ余りB。

[解説]

グレートペリカン
即時性のある「あめふらし」による天候始動と、高火力「ウェザーボール」、「ぼうふう」により、初ターンから火力の高い盤面を形成することができる。この圧倒的火力盤面により初手から「トリックルーム」を撃とうとする相手にはおよそ数的有利を取ることができる。トリル側が数的不利を覆すには大抵全体技が必要になり、「ワイドガード」でそのまま勝利に持っていきやすい。
そして、ブリジュラスを初手に置きやすくなることも重要である。初手「エレクトロビーム」を撃っていきたいブリジュラスにとって、雨という天候は展開においてほぼ必須だが、素早さを補う追い風も同様にほぼ必須である。トルネロス+ブリジュラスという初手だと、トルネロスが集中攻撃されると崩れる展開になりやすいため、トルネロスと併せる初手は初速も瞬間火力も高いウーラオスランドロスであることが必要な場合が殆どである。(ブリジュラスはあくまで「とつげきチョッキ」「じきゅうりょく」が最もパワーが高く強いと考えていたため、ブリジュラスをパワフルハーブ型にするという解決策を私は好まなかった。)先発トルネロス+ウーラオス→後発ブリジュラスはこれはこれで強いのだが(後述)、ペリッパーがいることにより先発ブリジュラスが可能になる。ブリジュラスを舐めた初手を出されることも多く、これは非常に大きな意味があった。
行動保証として「きあいのタスキ」を持たせた。CS配分にできることで、「おいかぜ」下でパオジアンやハバタクカミ、「こだわりスカーフ」イーユイなどを抜くことができるのはとてもやりやすかった。
テラスタイプは適当にゴーストにしたが、切ったことはない。

[調整意図]

前期の使い回し。

[解説]

ランプのまじん。
前期のトルネロスを「にほんばれ」→「あまごい」としただけであり、詳しくはそちらを参照してほしい。前期書き忘れていたことをここで記しておくと、敢えて素早さに振らないことでトルネロスミラーでの「にほんばれ」/「あまごい」の撃ち合いを有利にしている。突き詰めると素早さをさらに下げた方が良いのかもしれない。
このポケモンの行動回数は重要なため、テラスタルする機会が最も多かった。
雨下では「こがらしあらし」が必中になるため、前期よりはだいぶマシなメンタルでプレイできた。

[調整意図]

最速CSぶっぱ余りH。

[解説]

くものきょじん。
普通の型であるし前期使ったものとほぼ同じなのでそちらも参照してほしい。今回は「みがわり」を採用した。相手の防御的な手を突くことができる技で強い。特にゴローニャは防御的な手を誘いやすく相性が良い。
テラスタイプは火力も上げられるどくで使用したが、こおりやドラゴンを半減できるはがねでも強そうだった。
相手のブリジュラスの「エレクトロビーム」を透かせたり、ランドロスの「だいちのちから」と「ヘドロばくだん」の両方に耐性を持てたりするため、これらに後投げできる耐性要員としても強かった。また「じんらい」が無効で、タケルライコのフェアリーテラスタルにも「ヘドロばくだん」で対応できるためタケルライコの攻略において極めて重要になる場合が多かった。
素でウーラオスを抜ける素早さを持っており、無振りウーラオスを上から「だいちのちから」で一撃で沈める火力があるのだが、なんか耐えられまくって萎えた。
この構築唯一の「まもる」持ちであり、追い風やトリルのターン稼ぎも担っていた。

[調整意図]

ASぶっぱ余りH。

[解説]

ごうけつぐま。
異常速度から「ふかしのこぶし」による守る貫通で放たれる異常火力「すいりゅうれんだ」及び「とんぼがえり」による後出しじゃんけんによりほぼ全てのポケモンに対し有利展開を取れる"全身おかしい"。いかにこのポケモンの「すいりゅうれんだ」を通すかをまずは考えた。
「とんぼがえり」からブリジュラスを投げる、あるいは「グラススライダー」や「ねこだまし」を読んでブリジュラスを素投げするという動きが非常に強力だった。相性補完に優れており、小ダメージで「じきゅうりょく」を発動させやすい。また、初手トルネロス+ウーラオストルネロスがブリジュラスに交代、ウーラオスが「とんぼがえり」を選択し、「とんぼがえり」から再度トルネロスを場に出すという動きも強力だった。ブリジュラスが刺さっている盤面で且つ初ターンにトルネロスが集中攻撃されそうなとき、「じきゅうりょく」を発動しながらトルネロスが前にいる盤面を継続し有利な展開を作れる。
「アイススピナー」はカイリューモロバレルガブリアスなどへの打点として役に立った。
テラスタイプは火力重視の「みず」とした。行動保証には欠けるものの、ハバタクカミなどの低耐久ポケモンを容赦なくしばくことができ、マジレス性能が高い。
今回準速ASとしたがウーラオスミラーで一度も素早さ負けしなかった。素早さ過剰である可能性があるのでSを削って耐久に寄せても良いかもしれない。
タケルライコの前でヤンキー突っ張りして隣をしばくと強かった。タケルライコが「じんらい」を選択するのも、ある意味でヤンキーである。初手で「じんらい」を撃たれることは一度もなかった。

[調整意図]

H…16n+1
S…-1最速化身ランドロス抜き
C…+1「ラスターカノン」でH145-D156ハバタクカミを確定1発
余り…D

[解説]

タルドラゴン。
「じきゅうりょく」「とつげきチョッキ」による異常耐久と化物じみた耐性から雨下で撃ち放題の「エレクトロビーム」を連打する、きちがい。タイプが強すぎてほとんどの構築に一定の役割を持てる。
その耐性と耐久で極めて高い後投げ性能があり、雨によるほのお半減によりこれはさらに強化できる。半減技や低火力の先制技、全体技に後投げして「じきゅうりょく」を発動させるのが強力だった。
ここまでDに振ることで、化身ランドロスの「だいちのちから」すら乱数で耐えることができる。ミリ耐えが多く、耐久振りは有効だったと感じた。
雨下ならば攻撃性能もおかしく、溜めなし「エレクトロビーム」により無尽蔵に火力を上げ続けることができる。「りゅうせいぐん」でCが下がっても「エレクトロビーム」で取り戻したり、「ボディプレス」に切り替えることで居座り続けることもできる。ただし、「エレクトロビーム」ターンの相手による天候書き換えには十分注意する必要があった。
テラスタイプは「あんこくきょうだ」や「せいなるつるぎ」の対策となるフェアリーとした。タケルライコなどのドラゴン技を透かせるのも強い。

【選出・立ち回り】

初手パターンのみ。
基本はトルネロス+ウーラオス、それが厳しいならトルネロス+ランドロスから考える。
ブリジュラスは基本裏から投げるがどうしても初手に投げたいならペリッパー+ブリジュラス。
ゴローニャを初手に投げるパターン(対トリルなど)は、ゴローニャの隣にランドロス、ウーラオスペリッパーなどを出す。いずれも「だいばくはつ」に巻き込まれない手段を有している。
細かい立ち回りについては個別解説で述べたので省略。大局的には、追い風+雨による上からの制圧or突破不可能ブリジュラスでマジレスすることを考えると良い。

【おわりに】

レートを溶かした際、勝てない原因が何にあるかを考え、初見殺しをされまくっているように感じた私は、80名足らずの型をメモしましたが、これによって勝てた試合は一つたりともありませんでした。
私が勝てなかったのは、ただ弱い構築を使っていたからです。強い構築は、初見殺しにも対応できます。このことに気付くのに、今期は250戦もかかってしまいました。良い学びになりました。裏を返せば、私のプレイングは間違えていなかったということでもあります。私は強いけど、構築が弱かったのですね。