駄目人間草子

主にポケモン、ライバルズなど

【ポケモンSVシングル】S11使用構築 最終389位 レート2012.523 蛇蝎龍神将

【はじめに】

こんにちは。久しぶりのシングル構築記事でつ。🐍

アーボックについて】

『翠の仮面』にて追加されたポケモンアーボック。その絶望的に低い種族値から、オコリザルの如く今作で進化し、ガチコブラになるはずだった。

うーんこの。

こんな感じ?
しかし今回の『翠の仮面』ではまだ進化せず、どうやらガチコブラは次回の『藍の円盤』までお預けのようだ。この場合でも「しんかのきせき」は適用されるはずなので、アーボックに適用されるか検証してみたが、最新バージョンにおいても未だバグで適用されていない。現時点では残念ながらエンジョイコブラと言わざるを得ない。

【構築経緯】

開闢から話すこととしよう。月初め、かんちゃろーとアーボック構築の案を少し議論した。アーボックから組み始めるとして、目指すところは、『アーボックの起点を作り、アーボックが起点を作れる構築・アーボックを適当に捨てるのが有効なサイクル構築』である。つまり、アーボックの型は「とぐろをまく」「ダストシュート」(アーボックの起点を作り)、「へびにらみ」(アーボックが起点を作る)型である。
それとは別に、カイリュー・オーガポン・パオジアンなどが跋扈する環境において、安定して勝つためには「ステルスロック」が必須だと考えた。そこでステロ撒きとして、新しく追加されたポケモンであるジャラランガに着目した。その強みについては個別解説のところで詳述する。
ここまでが最初の議論で決まったところであるが、次に、アーボックの起点作りを有効に活かせるポケモンを考えた。アーボックの起点作りは「へびにらみ」だが、「ダストシュート」は確率で相手をどく状態にするということで微妙な逆コンボがある。「まひ」と「どく」の両方を活用できるポケモンとして、「みがわり」の回数を非常に多く稼げる「ポイズンヒールグライオンを思い付いた。ただ、現在主流の「どくどく」「まもる」「みがわり」「じしん」の型では、麻痺の方を上手く活かせない。そこで、「つるぎのまい」型にすることによって麻痺による身代わり残しを一気に勝ち筋に繋げられるようにした。
続いて、アーボックの起点を作れるポケモンを考えた。「とぐろをまく」アーボックの起点は、言うまでもなく「まひ」だろう。麻痺撒きとして、「でんじは」「エアスラッシュ」「はねやすめ」型のカイリューを採用した。このポケモンは麻痺を撒くだけに留まらず、自身もその麻痺の恩恵にあずかることができ、型の匿名性から麻痺撒きを成立させやすい。加えてアーボックの苦手なウーラオスに対して強く、アーボックと相性が良いと言える。
ここまでで、ガチすぎるクマことガチグマ(あかつきのすがた)が重すぎることに気づいた。また、キョジオーン対策がグライオンだけだと「てっぺき」で簡単に詰んでしまうので、マジグマを起点にして3タテを狙えてかつ、キョジオーンにも強いポケモンとして最終的に、「みがわり」「めいそう」持ちのハバタクカミを採用した。この枠はピクシーやクレセリアなども試したが、やはりこのポケモンのスペックは別格だった。
最後に、「まひ」+「アイアンヘッド」コンボができるはがねタイプであり、麻痺が効かないサーフゴーや、ここまでで重いハバタクカミやテツノツツミに強く、「ハサミギロチン」による強引な崩しもできる「とつげきチョッキ」持ちのドドゲザンを採用した。
ここまでで一旦構築の雛形ができた。

割と初期の案
だが使用していくうちに一つの現実に気づいてしまう。それは「アーボックの起点を作る」ことは不可能だということだ。残念ながら相手を麻痺させた程度でアーボックがとぐろを巻く余裕は生じない。泣く泣く「とぐろをまく」を諦め、新たなアーボックの型を模索した。もともと、「いかく」「へびにらみ」による起点作りの才はあるのだから、いっそ起点作りに特化させてみてはどうか。「どくびし」が強い環境であると感じたので、「へびにらみ」+「どくびし」の起点作り特化型とした。その他微調整も加え、最終的に以下のような構築となった。

最終形

【個別解説】

[調整]

160(196)-132(36)-109(156)-×-100(4)-115(116)
H…16n
B…A252ランドの「じしん」を「いかく」込みで最高乱数切り耐え
S…まひ状態の準速スカーフイーユイ抜き=最速ゲチグマ抜き
A…じめんテラスタル2倍「じだんだ」でH252サーフゴーを確1
余り…D

[解説]

蛇。最終的に起点作り型となった。
一応、アーボックのために私は配慮をしたつもりであった。残りの5体で構築をある程度完成させたし、「きあいのタスキ」もアーボックに持たせるために残した。「へびにらみ」「どくびし」だけなら確かにこれで良い。しかしアーボックには最後の仕事が残されていた。それが『アーボックZ』である。『アーボックZ』、それはアーボックが対戦中一度のみ使える必殺技であり、その驚きの効果とは「相手のもちものを奪った挙句、永久しおづけ状態にする」というものである(通称アボZ)。永久しおづけ状態になった者は、交代してもその効果が解けることはない。アボZを使うには、「くろいヘドロ」を持つ必要があり、「きあいのタスキ」を持つことができない。私は『コブラ・パズル』(最適なアーボックの調整を模索するゲーム)を解き、完璧なロジカル・アーボックを実現した。上を取られている相手の攻撃はほぼ何でも耐えるので、確実に起点作りを行うことができる。
特に「どくびし」が強力だった。現環境では構築にどくテラスタルは入れど、元がどくタイプのポケモンが入らないことが珍しくないので、「どくびし」は崩しの手段として有効なことが多い。特に、ガチグマ(ガチ)の対策として「どくびし」+カイリューは非常に有効である。初手ガチグマ(異常)は無理だと思われるかもしれないが、実は全対応である。
※シミュレーション こちらは全て初手どくびし
・「ブラッドムーン」または「だいちのちから」→アーボックが死ぬのでカイリューで「アンコール」。
・「ハイパーボイス」→アーボックが耐えるので次ターン「すりかえ」。
・ノーマルテラスタルハイパーボイス」→アーボックが死ぬかもしれないが、カイリューの「でんじは」が通るようになる。※
「へびにらみ」も強力なはずなのだが、初手でアーボックと対面したポケモンは大体「みがわり」持ちということがわかってきたので、終盤は「どくびし」から入ることが多くなった。「みがわり」から入られても、「いかく」は入っているし、裏のジャラランガカイリューで流すことができるので致命的にはならない場合が多い。
「くろいヘドロ」+「すりかえ」もとい『アーボックZ』は、特に耐久ポケモンを崩す際に重宝する手である。耐久ポケモンの中には毒が効かないものも珍しくない。その中でも例えばキョジオーン・アーマーガア・「ねむる」ヘイラッシャなど、どくタイプで無い場合はアボZは有効である。受けループのヘイラッシャに決めるのが最も強い使い方であった。これが決まると、相手のヘイラッシャは倍逆たべのこし(夜マック)となる。ヘイラッシャが夜マックとなれば、体力管理は非常に厳しくなり、眠っている間に押し切ることが幾分か容易になるし、グライオンTODを見据えることもできるようになる。それでなくても、アーボック最大火力として、アボZは強力だった。
この世界にはでんきタイプやサーフゴーなど、「へびにらみ」を阻止せんとする者が存在する。ここに対抗する最後の切り札が「じだんだ」である。「へびにらみ」をスカされた次のターン、威力2倍の「じだんだ」で相手をぶち殺す。これが私の答えである。この不条理な世界に不満を持つアーボックだからこそなせる芸当だ。サーフゴーに一度だけじめんテラスタル2倍「じだんだ」を撃ってみた。やはりHBだったので耐えられた。交代際にもらった「でんじは」で抜かれ、「じこさいせい」で受け切られた。「くろいヘドロ」でダメージを受けながら、アーボックは静かに、しかし烈しく涙を流した。

[調整]

177(212)-121(44)-146(4)-×-101(44)-155(204)
H…8n+1
D…C252「こだわりメガネ」ハバタクカミの「ムーンフォース」耐え
S…まひ状態のSブースト最速テツノツツミ抜き=準速ガブリアス抜き
余り…A

[解説]

蝎。主に受け崩しとして活躍したが、一致「じしん」+「ダブルウイング」の技範囲は優秀で、普通の構築にも戦えないことはない。
シーズン序盤は相手がテンプレ型しか想定しておらず、安直な『毒無効の浮いてるポケモン』というグライオン対策を破壊し数々のイージーウィンを生み出していた。特にグライオンミラーでTOD勝ちを狙ってくる相手が本当に多くて楽だった。全てのどくまもみがグライ使いに感謝。「ダブルウイング」は連続技なのでまもみがループが成立しない(はがねテラスタルされても相手がB無振りで+6なら低確率だが初撃でみがわりを割ることができる)。徒に「じしん」を撃って油断させながら「つるぎのまい」を3積みし、「ダブルウイング」を刺したときにはもう遅い。相手のグライオンのHPは二度と戻らず、こちらにはA+6で身代わりの残ったグライオンが立ちはだかっている。
流石にシーズン終盤の上位帯となると、グライオンと共にヘイラッシャも同時に選出されていたりでそこまで簡単にはいかなかったが、前述のアーボックで毒菱を撒いたり、ヘイラッシャを夜マックにしたり、ねむるのタイミングにドドゲザンを合わせて「ハサミギロチン」を撃ったりすることで割と純正受けループにも負けなかった。
テラスタイプは最初ははがねで使っていたが若干使いにくかったので、れんげきウーラオス、パオジアン、ヘイラッシャなどに強くなり、弱点を両方とも半減にできるみずとした。

[調整]

182(252)-×-169(68)-128(60)-141(124)-106(4)
HB…A特化霊獣ランドロスのひこうテラバーストを最高乱数切り耐え
D…C特化ヤバグマのノーマルテラスタルブラッドムーンを最高乱数切り耐え
C…D4テツノツツミをステロダメージ(みがわりダメージ)+スケイルノイズで確定1発

[解説]

龍。ステロ撒きとしての採用。
ジャラランガは既存のステロ撒きとは全く異なる独自の耐性を持ち、オーガポンや両ウーラオスに対してタイプ有利であるほか、ほのおテラスタルと特性の「ぼうだん」によってサーフゴーやパオジアン、「じゃれつく」持ちの炎オーガポン、ハバタクカミなどに強くなれる。耐久種族値も高く、初手のステロ撒きとして安定すると考えた。攻撃技として一致ドラゴン技の「スケイルノイズ」と、ほのおテラスタルと相性が良く、ドラゴン技との攻めの補完に優れる「かえんほうしゃ」を無理なく採用できるため、ジャラランガのテラスタルは攻守一体となり、耐性テラスタルながらもディンルーやカバルドンに切るような消極的なテラスタルに留まらないところが魅力である(同じステロ撒きで例えるならキラフロルのくさテラスタル+「エナジーボール」に近いか)。他のポケモンがテラスタルへの依存性の低いもので揃えているので、ジャラランガへのテラスタルは非常に切りやすく、実際このポケモンがテラスタルする機会が最も多かった。またステロ撒きであることがバレにくく、ステロ撒きを阻止されにくい、奇しき赫耀のガチグマのテラスタルを誘発できる、ステロを撒いた後に裏に取っておけば麻痺した相手の上を取って殴っていけるといった点も強かった。
調整の欄を見てもらえればわかる通り、耐久は物理特殊共に非常に高く、ウーラオスの「インファイト」やテツノツツミの「フリーズドライ」をオボン込みで2耐えしたりする。テラスタルを切らずともカイリューガブリアスの「スケイルショット」をオボン込みでギリギリ耐えることが多く、強引に「ほえる」で流すことも可能。
テラスタイプは敢えて流行から逸らすという意味でもほのおにしたが、ハバタクカミにタイプ有利とはいえ大きな打点を持てないのは一つ明確な弱点であった。実際これだと終盤非常によく当たった「でんじは」+「たたりめ」のハバタクカミなどには有利とは言えない。今回は「ほえる」で流してこちらの裏のハバタクカミで上を取りに行く、あるいはドドゲザンを選出することでこの弱点を補っていたが、はがねテラスタルではがね技を持つのも一つの選択肢ではあるだろう。

[調整]

197(244)-×-157(220)-121(4)-122(12)-104(28)
H…奇数最大
S…まひ状態の最速テツノツツミ抜き
B…A特化「パンチグローブ」ウーラオスの「れいとうパンチ」の乱数がズレるところまで
余り…D

[解説]

龍神アーボックの起点を作り、アーボックが起点を作れるポケモン』としての採用であるが、そもそもの単体性能が異常であった。
高い耐久種族値と「マルチスケイル」によって殆どのポケモン相手に「はねやすめ」連打で粘ることができ、この行為が麻痺とも毒とも相性が良い。技構成は完結しており、「でんじは」+「エアスラッシュ」による"突破性能"、「でんじは」+「アンコール」による"起点作り性能"、「アンコール」+「はねやすめ」による"詰め性能"とあらゆる性能が一級品で、加えてこのポケモンの型の匿名性から、特に初回の「でんじは」は通りやすい。今回の構築はあらゆるポケモンが麻痺とのシナジーを有しているため、麻痺とは即ち事実上の死を意味する。連鎖的に次々と麻痺を入れることで相手の構築を崩壊させる、まさに怪物であった。
タイプも非常に優秀で、じめんの一貫を切ったり、両ウーラオスやいわ以外のオーガポンを受けることができたりする。ドドゲザンとの相性補完が極めて良く、ドドゲザンからカイリューに引いて「アンコール」や、ドドゲザンを突破した技を「アンコール」などの強力な択が存在する。
持ち物を「たべのこし」にすることでHP管理が容易になり、行動選択に余裕が生まれやすくなる。また相手を「エアスラッシュ」で突破しながら「マルチスケイル」を回復できる、一部の技(ランドロスの「とんぼがえり」など)で「マルチスケイル」を潰されないなど、「たべのこし」にしかない固有の強みがある。
テラスタイプは全ての弱点を半減にできるはがねとしたが、使用していくうちにこおり技持ちのれんげきウーラオスに強くなるみずや、ドラゴンを無効にできつつ弱点が少ないフェアリーなども候補に挙がると感じた。はがねで拾う試合も多かったので今回ははがねのまま使用した。はがねは素のタイプ・マルチスケイルが残った状態で「アンコール」→テラスタルするかどうか選ぶという全対応のムーブが取れる。

[調整]

161(244)-×-107(252)-156(4)-156(4)-171(4)
かもねぎなべさんの記事を参照。

[解説]

神。先に述べた通りこの枠に求めたのは「ガチグマを起点にして3タテできること」及び「キョジオーンを対策できること」の2つである。この2つの条件を満たすポケモンとして採用した。
採用の決め手は結局のところ、圧倒的な火力・素早さから放たれるタイプ一致「ムーンフォース」の凄まじい一貫性である。使用率の高いカイリュー・ウーラオス・パオジアンはいずれもフェアリー弱点であり、フェアリー打点、ひいてはそれをこの3匹の上から放てるハバタクカミは現環境で安定して勝つのにおいて必須であるとすら感じた。
調整も技構成もかもねぎなべさんのものを丸パクリした。「めいそう」+「いたみわけ」でガチグマを起点にするのが非常に安定し、とても強かったが、この型だと主にほのおオーガポンがきつかったので、配分をCに寄せて「いたみわけ」を「たたりめ」あるいは「シャドーボール」で使うのも選択肢の一つではあると感じた。実際そのような型のハバタクカミをもう1匹育成して用意しておいたがついぞ使用することはなかった。テラスタイプのみず、素のタイプ及び「みがわり」を併せて殆どの先制技に耐性を持てる点も強力であった。
実際にキョジオーンを選出されることは少なかったが、このポケモンはキョジオーンの裏の対面選出にも強く腐りにくいため、こういう駒でキョジオーン対策をすることは大事だと感じた。

[調整]

207(252)-176(36)-147(52)-×-126(164)-71(4)
H…ぶっぱ
B…A特化ほのおオーガポンの「ツタこんぼう」を確定耐え
A…11n
余り…D

[解説]

将。主にハバタクカミ・テツノツツミ・サーフゴー対策。
配分はよくあるHAとは違い、かなりDに寄せている。このおかげで相手のダメージ感覚が狂うことも多く、これで勝ちを拾うことも多かった(例えば「こだわりメガネ」ハバタクカミがフェアリーテラスタルムーンフォース」で突っ込んできたのを耐えて勝ちなど)。火力不足を感じることも無いことはなかったが、A176のドドゲザンを以前から使っていたこともあってかあまり困らなかった。
やはりタイプと種族値が非常に優秀である。カイリューと相性が良いはがねタイプは構築に是非採用したいところであるが、今作のはがねタイプで採用したいと思えるのがこのポケモンしかいなかった。ただ一つこのポケモンについてほかのはがねタイプと比較した致命的な欠点を挙げると、ウーラオスに非常に弱いことが挙げられる。今回は「テラバースト」を採用していないので尚のことである。
技構成はテンプレとも言える4つで、「テラバースト」や「けたぐり」を採用したくもあったがいずれも切れなかった。対ハバタクカミを考えると「アイアンヘッド」、対サーフゴーを考えると「ドゲザン」が必須で、崩しの要素も必要だったので「ハサミギロチン」、そして他の"この手のポケモン"と一線を画す高火力先制技である「ふいうち」も必要だった。
※"この手のポケモン"とは、いわゆる高耐久高火力のヤケモンチックなポケモンである。"この手のポケモン"の強みとして、『後出し性能と突破性能の両立』が挙げられるが、弱みとして、『疲弊しやすく、HPが削れた状態だと仕事ができない』ことが挙げられる。しかし、ドドゲザンは高火力先制技の「ふいうち」があることで疲弊した状態でも仕事ができるほか、ある程度の対面性能も担保される。これがドドゲザンの強みの一つである。※
タイプと特性の「まけんき」によって、サーフゴーほどではないにしろ様々な搦手要素に耐性を持てる。あくタイプなので「いたずらごころ」の補助技が無効、はがねタイプなので毒無効、「まけんき」によって「あまえる」に耐性があるので対ハバタクカミが安定する、安易なランドロスの後投げを許さない、「ねばねばネット」への牽制など、多くの偉い要素がある。
テラスタイプは地面と格闘に耐性を持てる「ひこう」にしたが、素のタイプのままサイクルを回すのが強く、切ることは少なかった。一応エンジョイキルに行動回数を稼ぐことができる。
「ハサミギロチン」は不要な試合では一切撃たなかったが、必要な試合ではたくさん撃った。「ハサミギロチン」は当たれば勝てるし、外せば運を"貯める"ことができるので撃ち得である。だが終盤のこいつは運を貯めるだけ貯めてどっか行った。代わりにアーボックが「でんじは」を避けたりして頑張っていた。

【主な選出パターン】

・真面目サイクル
ジャラランガ+カイリュー+ドドゲザン
・ステロカミ
ジャラランガ+カイリューorドドゲザン+ハバタクカミ
・毒菱カイリュー
アーボック+ジャラランガ+カイリュー
・毒菱カミ
アーボック+ジャラランガorカイリュー+ハバタクカミ
・受け崩し
アーボックジャラランガ・ドドゲザンから2体+グライオン
・勝たない
アーボック+ジャラランガ+ドドゲザン

【終わりに】

久しぶりにシングルで自分としては十分な結果を出せたので良かったです。上手く構築が組めたからか、強いカイリューが使えたからか、久しぶりにシングルが面白いと思えました。麻痺構築の使用は、自らの確かな加害性を自覚することによって、被害者意識が過度に肥大化することを抑制し、道徳的な人間を育成するのに適していると感じました。ここまで読んでくださってありがとうございました。

【ポケモンSVシングル】単体考察 ものまねハーブボーマンダ

【はじめに】

オーガポン等解禁後のS10環境で使っていたボーマンダボーマンダはオーガポンの対策として極めて有力ですが、型の開発が進んでいない感じがあるので一つ紹介しようと思います。

【型紹介】

[調整]

いじっぱり 191(164)-183(92)-114(108)-×-101(4)-138(140)
S…1舞で最速テツノツツミ抜き
H…16n-1
B…A特化炎オーガポンのツタこんぼう+じゃれつくを威嚇・ステロ込みで確定耐え
余り…A

[解説]

ボーマンダは特性の「いかく」及びそのタイプにより炎オーガポンに有利なサイクルを形成できる。同じタイプのカイリューと比較して、主に二つの強みがある。
1.飛行テラスタルに依存せずに飛行打点「ダブルウイング」を持つことができる。
2.カイリューの「マルチスケイル」は炎オーガポンの「かたやぶり」や「ステルスロック」で無効化されるのに対し、ボーマンダの「いかく」は無効化されることなく安定した物理耐久を確保できる。また後続のサポートにもなる。
まず、1の強みにより、ボーマンダカイリューと違い更に耐性を反転させる防御的なテラスタイプを採用することができる。そこではがねテラスタルを採用し、「じゃれつく」や「でんこうせっか」に耐性を得たり、岩オーガポン相手にも選出しやすくしたりした。
次に、2の強みにより、ボーマンダは持ち物に必ずしも「あつぞこブーツ」を採用する必要がないため、更にオーガポン耐性を高められる「ものまねハーブ」を採用した。オーガポンがテラスタルで強引に突破しようとしてきた際に、「おもかげやどし」を逆利用することができる。副産物として「まけんき」持ちに対しても強気に選出することができるほか、カイリューなどとの「りゅうのまい」の積み合いにも強くなる。
以上より、オーガポンに対してかなり強めのサイクルパーツ兼積みエースとして機能すると言えるだろう。勿論、オーガポンに対して何度でも受け出し安定とまではいかないが、相手からは見えないこちらのはがねテラスタルや「ものまねハーブ」を併せると、かなり有利に立ち回れるはずである。
同タイプのカイリューと同じく、はがねタイプのポケモンと相性補完が優れている。「ステルスロック」持ちのはがねタイプである、エンペルトやドドゲザンなどと組ませると特に強そうだと感じる。

【おわりに】

冒頭で述べた通りボーマンダには可能性を感じるので開拓が進めばなーと思います。使いたい人は是非使ってみてください。

【ポケモンSVダブル】S9使用構築 最終320位 レート1852.794 黄金の海賊団

【はじめに】

ニャイキンガー

【結成譚】

😹💰「俺たちゃ黄金の海賊団!目指すは"ひとつなぎの大秘宝(はがねのせいしん+はがねテラスタル+こだわりメガネ+ゴールドラッシュ)"!」
💰「これを目指して海に出るわけだが、まずは一緒に船に乗る仲間を集めないとな。」
😹「そう言うと思って、実はもう集めてきたぜ!」
💰「おお、気が利くな!さて新しい仲間は…。」

🦌「船医です。」
🐦「伝書鴉です。」
🦚「クエーーーーッ‼︎」

💰「…嘘だよな…?」

🪳「ヒードランです。」

💰「なんだヒードラン居るじゃん!よかったぁ〜!」

【詳しく】

ニャイキングの特性、「はがねのせいしん」を最大限に活かすにはどうすればよいか。他の火力アップ特性と比較した「はがねのせいしん」の特徴として、「1.味方のはがね技の威力も上げられること」と、「2.重複すること」が挙げられる。
1の特徴を活かすため、ニャイキングの隣に、強力なはがね技を打てるポケモンを置きたい。これはまさしく最強のはがね技、「ゴールドラッシュ」を撃てるサーフゴーで決まりだ。
次に2の特徴を活かしたいが、残念ながらニャイキングの他に「はがねのせいしん」を持つポケモンはいない。そこで、特性をコピーできる技「なりきり」を使うことを考えた。「なりきり」使いの中ではまともな性能をしていそうなアヤシシに目を付けた。ゲッコウガも試したが、どう考えても「ニャイキング+ゲッコウガ」の盤面は終わっている。「はがねのせいしん」を「なりきり」でコピーするということは、「ニャイキング+(なりきり使い)」という盤面が成立している必要があるのだ。「ニャイキング+アヤシシ」の場合、「いかく」を撒いた上で、ニャイキングが「ねこだまし」をしながらアヤシシで「トリックルーム」→アヤシシが「なりきり」しながらニャイキングが「アイアンヘッド」という、確かに強そうなムーブがある。ニャイキングかアヤシシは、その後いずれかが倒されることになるだろう。そのときは、裏のサーフゴーを出して、攻撃を継続する。ニャイキングとアヤシシのどちらが倒されても、「はがねのせいしん」+「ゴールドラッシュ」が撃てるのだ。
以上の3体から、「Trick Room→Gold Rush!!」の基本ムーブが確立された。残りの3体を考えていく。
トリックルーム」を軸に戦いたいが、残念ながらアヤシシは2体の集中攻撃も何でも耐えて「トリックルーム」を張れるほどの頼れるポケモンではない。「トリックルーム」を撃つ余裕を作りたいが、それがニャイキングの「ねこだまし」だけでは心許ない。どうすれば良いか?答えは、相手に低火力のポケモンの選出を強要することだ。具体的には?トルネロスだ。精々「こがらしあらし」程度のダメージしか出せないトルネロスの選出を強要したい。ニャイキングにもサーフゴーにも半減だし、範囲攻撃なのでアヤシシもそこまで痛手を負わない。そこでヤミカラスを採用した。ヤミカラストルネロスを誘うとはどういうことか?「ヤミカラス+サーフゴー」という、「おいかぜ」を用いた強力な並びを作ることで、相手に「おいかぜ」トルネロスで返すという対処を迫ることができるのだ。サーフゴー自体のSが高くないため、この並びは「おいかぜ」を張り合えば簡単に対処できることが、トルネロスの誘いやすさに拍車をかけている。つまり、構築段階でのヤミカラストリックルームを張るための見せポケである。尤も実際は、それに留まらない活躍をしてくれた。
さて、残りの2匹で重いポケモンの対策を考えていく。何せニャイキングとサーフゴーのタイプが被っているのだから、重いポケモン山ほどいるのだ。
まず、ガラルサンダーを採用した。主にウーラオスランドロス、またはがね技が半減であるはがねタイプの対策としてである。当初は同じような役割でれんげきウーラオスを採用していたが、まさに環境におけるメタ対象であり、タイプ受けが比較的容易なことや「ゴツゴツメット」に弱すぎることから選出しづらさ・動かしづらさを感じ、変更した。「こだわりハチマキ」+「インファイト」+「ブレイブバード」は火力・範囲ともに非常に優秀で、特性「まけんき」も相まって安易な受けを許さない。抜群の一貫性が圧倒的に使いやすかった。
最後に、ヒードランを採用した。「はがねのせいしん」の恩恵を受けることのできるはがねタイプでありながらほのおタイプの対策ができる。また、くさ「テラバースト」によるみずタイプやじめんタイプ対策の側面もある。

【個別解説】

[調整]

いじっぱり 177(252)-150(52)-121(4)-×-93(100)-83(100)
S…オーロンゲとのねこだましの撃ち合い意識。
HD…今ダメ計したらハバタクカミの眼鏡シャドーボールを最高乱数切って耐えていた。
余り…A。

[解説]

船長。低すぎる種族値を精神論で解決しようとしている。
基本は「ねこだまし」でアヤシシの「トリックルーム」を手伝った後、増幅した「はがねのせいしん」で威力が2.25倍になった「アイアンヘッド」で倒れるまで戦う。「ねこだまし」+2.25倍「アイアンヘッド」は無振りの一撃ウーラオスを倒せる程の火力がある。この火力を確保するために持ち物は「メタルコート」とした。
サーフゴーの火力をさらに上げるための「うそなき」、技スペースが余ったので「まもる」を採用した。貧弱な体を精神論で何とかしているだけなので、サブウェポンを採用したところで碌な火力は出ないのだ。本当にしょうもないポケモンである。
テラスタイプは「ねこだまし」の撃ち合いやテツノカイナを意識してゴーストとした。

[調整]

ひかえめ 194(252)-×-116(4)-203(252)-111-104
HCぶっぱ。

[解説]

黄金。酸化せず丈夫な黄金の体を持っている。この最強の肉体と精神論の融合によって、究極の生物が爆誕する。
技構成はメインウェポンの「ゴールドラッシュ」と「シャドーボール」は確定。テツノカイナや「山」ポケモンなどゴリ押し困難な相手に対する崩しの手段として、「トリック」も必須だった。サブウェポンに「サイコショック」を採用した。チョッキテツノカイナに大きな打点となるほか、みずテラスタルしたハバタクカミなどにも優秀な打点となる。
コンセプト通り、テラスタイプははがね。はがねテラスタル+「はがねのせいしん」+「ゴールドラッシュ」はダブルダメージでH振りクレセリア、H振りチョッキランドロスなどが吹き飛ぶので等倍受け不可能、半減受けでもれんげきウーラオスなどは飛ぶ。
Sが中途半端で「トリックルーム」や「おいかぜ」の後に出したいポケモンだが、「ねこだまし」が無効なことから、相手も「トリックルーム」構築だった場合など初手から高圧的な並びを形成したいときは初手から出すこともあった。

[調整]

なまいき 210(252)-125-115(180)-125-115(76)-63
総合耐久高め。
最遅。

[解説]

繊維。遷移のくせに、一丁前に敵を威嚇したり殴ったりしてしゃしゃり出る。
技構成はコンセプトの「トリックルーム」と「なりきり」は確定。トルネロスの前で「ちょうはつ」をされて「トリックルーム」をできなくては意味がないので、持ち物は「メンタルハーブ」とした。
「なりきり」を使って「はがねのせいしん」を得た後、アヤシシは盤面に残る必要があるが、この際暇にならないように、無駄に高いAC種族値を活かす攻撃技の「テラバースト」と「だいちのちから」を採用した。テラスタイプをフェアリーとすることで、本来の弱点を両方半減にできるほか、「ノーマル+じめん」並びに「フェアリー+じめん」という優秀な攻撃範囲をテラスタル前後でそれぞれ確保することができる。Aも高いことから、イーユイから「バークアウト」を喰らった際にはフェアリー「テラバースト」が都合良く物理技となる。「だいちのちから」は、はがね4分の1のバケモノであるヒードランに対する貴重な打点であるほか、ヒスイウインディに対する奇襲としても重宝した(無振りヒスイウインディが確1)。火力不足を感じることは多く、もう少し火力が欲しかったところだが、この絶妙に高い耐久で勝ちを拾うことも多く難しい。
「いかく」及びゴースト無効の耐性は優秀で、この構築であまりにも不足しているクッションとしての選出も可能だった。個人的にはもっと使われてもおかしくないポテンシャルを感じるポケモンだったが、まあ採用理由もそこまでないのだろう。顔も悪い。

[調整]

わんぱく 167(252)-×-103(252)-×-63(4)-111
HB特化。

[解説]

伝書鴉。伝書鴉って何?
「おいかぜ」フェイスである。尤も、「いたずらごころ」+「おいかぜ」は普通に強く、サーフゴーもヒードランも「おいかぜ」運用も可能なSになっているので、それなりに選出する。後発で選出し、トリックルームが終わった後、今度は「おいかぜ」でS有利を継続するという使い方が多かった。
また、「いたずらごころ」+「さきおくり」という最強のS操作を持っていることも特長で、初手でヒードランと並べて、ハバタクカミ+イーユイのSブーストハバタクカミを出落ちさせたり、トリックルーム下のガチグマに対して行動権を稼いだり、「おいかぜ」下でトルネロスに対して撃つことでトルネロスの「おいかぜ」の番を最後にしてしまう(これが有効だと知るのがだいぶ遅かった)など、用途は多岐に渡った。
くろいきり」は「しれいとう」及び「わるだくみ」ガラルファイヤー・サーフゴーなど積みポケモンへのカウンターになるほか、サーフゴーの「ゴールドラッシュ」によるC下降を帳消しにするという用途がある。
テラスタイプは無難にはがねとしたが、一貫しているでんきを無効化できるじめんでも良かったかもしれない。
イカサマ」が通る盤面では鬼のように強いが、そうでない盤面では仕事がなくなりがちで弱くなりやすいのは従来通り。トルネロスの登場により弱いとよく言われるが、習得技の違いやタイプの違いによるクッション性能などの強みを正しく活かせれば相変わらず強いポケモンの一体だと思っている。

[調整]

ようき 165-177(252)-111(4)-×-110-167(252)
S…イーユイ、ウーラオス意識で最速。
A…ぶっぱ。

[解説]

ガラルサンダーが危険すぎる。
このアホみたいに爆走しているポケモンは、ガラルサンダーと言い、体長1.6m、体重58.2kgという中々の体躯を誇ります。A種族値は125、S種族値は100とただでさえ高い攻撃性能に加え、HBD種族値も90-90-90と中々高く、身体能力は非常に優れています。さらに、タイプは攻撃範囲の広いかくとう/ひこうで、威力120の一致技である「インファイト」、「ブレイブバード」を覚えます。加えて「こだわりハチマキ」まで持っているので、その攻撃力は完全に危険の域に達しています。具体的には、「インファイト」、「ブレイブバード」の火力はようき「こだわりハチマキ」ウーラオスの「あんこくきょうだ」を超えます。耐久に割いたハバタクカミなども、有無を言わさずワンパンです。また、「いかく」で弱体化させようとしても、「まけんき」で逆にブチギレて襲いかかってきます。前述の2つの技が反動技なので殴り合いには弱いと思いきや、今度は専用技の「らいめいげり」があり、殴り合いにも強いのです。
これほどまでに危険な攻撃性能を有したガラルサンダーですが、この世にはガラルサンダーを超えた、想像を絶するほど危険なポケモンが存在します。それは、サンダーです。サンダーは、ガラルサンダーの、ガラル以外での姿ということになるポケモンで、タイプはでんき/ひこうと、ガラルサンダーではなす術もありません。それでも一矢報いようとするガラルサンダーは「せいでんき」で機能停止に追い込まれることになります。それならばとよーよーはガラルサンダー以外で倒そうと考えます。しかし、よーよーの構築にはでんきがバチクソ一貫しているので、「10まんボルト」を連打されるだけで崩壊します。ヒードランでくさテラスタルすると、今度は「ぼうふう」で破壊されます。そもそも、得意のはがね技が半減であり、「はねやすめ」もあることから、倒すこともままなりません。おかげでよーよーは今期全くサンダーに勝てなかったのです。
それが、上には上がいたポケモン、ガラルサンダーです。

[調整]

ひかえめ 189(180)-×-127(4)-200(252)-127(4)-106(68)
C…特化。
S…無振りクレセリア抜き。
余り…耐久。

[解説]

ヒードラン。この構築における真の怪物である。
ヒードランというポケモンは、ほのお技とはがね技の親和性が無いために、どう足掻いても技範囲が不足する。4タイプの技を覚えさせて技範囲を確保するための口実として、「とつげきチョッキ」を持たせた。この技構成でもファイアローなどには全半減される。やばいことである。とはいえ、「とつげきチョッキ」によりハバタクカミやイーユイ、サーフゴー、ヒードランなどに対して安定感が増した。
※結局、この構築での「まもる」持ちがニャイキングだけになったが、クローズシートにおいて「まもる」は必須ではないと考えているのでこれでよかった。ランクマッチ形式では、ダブルバトル固有の要素では「まもる」よりもS操作の方がよっぽど重要度が高いと思っている。オープンシートBO3のような特殊ルールの観戦に慣れてしまうと、勘違いする人が多そうなので述べておく。特にこの構築のような"攻め"の構築での理想的な試合展開において、「まもる」を使用することはない。なぜなら、「自分が相手よりも先に攻撃して、相手のポケモンを倒している」という理想展開では、相手が攻撃するターンは訪れないからである。私は「そういう展開に如何にして持っていくか」がダブルバトルのプレイングだと思っている。「不利な展開を『まもる』で打開する」ことは果たしてプレイングと呼べるだろうか。それはじゃんけんの強さに過ぎないのではないか?※
無振りクレセリア抜きでSは106にしたが、むしろ抜いたり抜かれたりした方が良かったので105で良かったかもしれない。「おいかぜ」で運用するには、テツノツツミを抜ける104で十分で、サーフゴーとのS関係は明確にしておきたいとなるとやはり105がベストだ。
種族値とタイプと特性の全てが強く、くさテラスタルとの親和性も高く、総じて非常に強力なポケモンであった。というかこの構築で唯一マトモなポケモンであり、このポケモンでどれだけダメージを出せるかが勝敗に直結することが多かった。

【コツ】

この構築はほのお・みず・でんき・かくとう・じめん・はがねが重く、真面目に戦うのは無理。従って、"ケア"よりも"割り切り"を多めにして立ち回り、とにかくさっさと敵の残数を減らすことを重視する。テラスタルもそのために使う。後の格闘の一貫を気にするよりも、サーフゴーでさっさとはがねテラスタルしてしまって「ゴールドラッシュ」で相手2体を倒す方が勝てたりする。残数有利さえ取れてしまえば、ウーラオスは1ターンに1体ずつしか倒せないのでなんとかなったりするのだ。こういう偏った構築を使うときは、何よりも"勢い"で勝つことが重要である。1回でも多く攻撃回数を稼ぐためのあらゆる交代やテラスタルを駆使する。

【終わりに】

最高レートは1896くらい。本当は1900を達成したかったが、しんどくなったのでやめた。
キョジオーンが恋しい。弱い気がしない。一度知った塩味は、もう舌に焼き付いて取れないシオ!
ここまで読んでくれてありがとうございまシオ。

【ポケモンSVダブル】 S7使用構築 最終109位 レート1854.052 コンボイッカコノヨ

【はじめに】

このよざらん。

【構築経緯】

イカれたサル、コノヨザル。

f:id:yoyopoke:20230702185707p:image

f:id:yoyopoke:20230702185810p:image

よくある感じのモロバレルをワンターンキルしよう!必要なのは、「1.1倍補正」と「威力250」。これらの要素としてコノヨザルとのコンボ性の高い「パンチグローブ」と「ふくろだたき」イッカネズミを採用。

「ふくろだたき」「ふんどのこぶし」コンボで一匹を確殺できるので、イッカコノヨは鈍足相手に強い。しかし高速相手はそうでもないので、強力な先制技で高速ポケモンを縛ることのできるポケモンとしてパオジアンカイリューを採用。カイリューはカスだったので代わりにファイアローを採用した。

それはそれとして「ディンルー フレンドガード おかしい」ので、ディンルーを採用。

ここまでで無理な寿司対策のほか、テツノカイナやハバタクカミの対策、「いかりのこな」や「かふんだんご」によるサポートなどの役割が持てるモロバレルを採用。

f:id:yoyopoke:20230703143128j:image

【個別解説】

f:id:yoyopoke:20230703145524j:image

[調整]

いじっぱり 207(172)-176(196)-116(124)-×-112(12)-111(4)

A...11n、H221-B121モロバレルを威力250「ふんどのこぶし」で確定1発

H...16n-1

余り...B重視

[解説]

王様、ヤッチャイマシタ。王様、カンチガイシテマシタ。

パンチグローブノ補正、1.2倍ダトオモッテマシタ。1.1倍ナノニ。

ダッテカンチガイシチャウデショ!?ワザワザ追加シタアイテムガ、ソンナニ弱イナンテ、フツウ思イマセン。

アー、ホントハ、250フンドノコブシデ、HB特化モロバレルマデ、確1ノハズダッタノ!ソレガ、5割ノ乱数ニナッチャッタ。ホントニチュウトハンパッテ感ジデス。

デモ、王様気付キマセンデシタ。ダッテ、モロバレルヲ倒セナカッタコト、1回モナカッタカラ。

タシカニ、アッタヨ?ダメ計ノケッカト、ナンカチガウナッテ思ウコト、アッタヨ?デモ、一度ハマッタ思イコミカラ抜ケ出スノッテ、ムズカシイモノデス。

ダケド、大事ナノハ結果デスヨネ。ケッキョク、モロバレルヲ全部倒セテタナラ、ソレデイイノ!王様ハ、細カイコトハ、気ニシマセン。

コレッテト同ジダネ。塊モ、大事ナノハ大キサダケ。大キクシカタハ、王様気ニシマセン。ワカッタラサッサト転ガセヨ。

 

当初はテラスタイプ「ほのお」で使用していたが、チョッキディンルーでイーユイの相手をすればよいことに気付き、物理偏重のこの構築で重いキラフロルを意識して、「どく」とした。

特性は構築全体に刺さっている「いかく」にカウンターするための「まけんき」で確定。

調整は最初はASベースで使用していたものを徐々に耐久に寄せて今のものに落ち着いた感じだが、この中間で最悪のコノヨザルの調整を見つけたので記しておく。

いじっぱり 201(124)-176(196)-112(92)-×-111(4)-122(92)

S...何も抜かない

HBD...何も耐えない

f:id:yoyopoke:20230703150428j:image

[調整]

おだやか 181(252)-82-103(100)-×-126(156)-131

HB...Aぶっぱパオジアンの「せいなるつるぎ」を確定耐え

残り...ハバタクカミ意識でD

A…かなりいい

[解説]

クソネズミ。このポケモンは主に3通りの出し方がある。

一つはイッカコノヨで、「ふくろだたき」を味方のコノヨザルに撃つことで、1ターン目から威力250の「ふんどのこぶし」を撃てるというコンボがある。

一つはイッカディンルーで、「フレンドガード」でディンルーをバチクソ硬くして、「いかりのまえば」とディンルーの集中攻撃で相手を倒していく。

一つは後発イッカネズミで、主に寿司を相手にするときに、「フレンドガード」によってモロバレルがテラスタルを切ることなく、「ほのお」や「ひこう」のテラバーストを耐えて「クリアスモッグ」を入れるために後発から投げる。

テラスタイプは格闘技及び「ねこだまし」や「しんそく」を意識して「ゴースト」としたが、「おんみつマント」を持たせて「ねこだまし」対策とするのもありだったかもしれない。「ぼうじんゴーグル」は言うまでもなくモロバレル対策だが、イッカコノヨを前にしたモロバレルはあまり「いかりのこな」を撃つ権利が無く、散々述べてきたように「ふんどのこぶし」でワンパンなので、「ぼうじんゴーグル」は発動機会が少なかった。

相手の行動を的確に読んで「このゆびとまれ」と「まもる」を選んでいくと相手がぐちゃぐちゃになっていくので、「読み師」タイプの人にオススメのポケモン

f:id:yoyopoke:20230703150435j:image

[調整]

ようき 155-172(252)-101(4)-×-85-205(252)

ASぶっぱ

[解説]

災い。「わざわいのつるぎ」によって自身だけでなく味方の物理技の火力を上げるというコンボがある。

「『わざわいのつるぎ』が盤面に存在していること」が強いポケモンなので、自衛のための「まもる」は必須だった。氷技には、先制技を使う上で何よりも邪魔な「サイコフィールド」をどかせる「アイススピナー」を選んだが、ガブリアスの「さめはだ」を考えると「つららおとし」が欲しい場面もあった。

テラスタイプは「ふいうち」のリーチを伸ばせる「あく」とした。「あく」テラスタル「ふいうち」+ファイアローの「アクロバット」で、「わざわいのつるぎ」下の雨パの無振りカジリガメを先制1ターンキルできる。

f:id:yoyopoke:20230703150459j:image

[調整]

いじっぱり 157(28)-146(252)-91-×-89-175(228)

A...特化

S...準速マスカーニャと同速? 覚えてない この中途半端な数値は何?

余り...H

[解説]

トリッピー。パオジアンとの先制技コンボのほか、ディンルーの「じしん」に巻き込まれないコンボ、おいかぜでコノヨザルをサポートするコンボなどがある。

あくまでパオジアンと並べる高火力先制技要員としての採用であり、「おいかぜ」要員としての採用ではない。当初は「こだわりハチマキ」「しんそくカイリューを採用していたが、「しんそく」でこだわると後発ハバタクカミで簡単に負けるので、より通りの良いひこうタイプの先制技が使え、タイプ上ハバタクカミやイーユイに有利なほのおタイプでもあるファイアローにした。かつては「こだわりハチマキ」「ブレイブバード」で採用していたが、PJCSでナークさんが使用していた持ち物無し「アクロバット」型に感銘を受け、採用した。「はやてのつばさ」を潰さずに高火力先制技を連打できるのは本当に強かった。ナークさんの発想力には脱帽です。

技構成に関して、特にカイリュー相手に「ファストガード」が欲しい場面も多く、実際「おいかぜ」ではなく「ファストガード」で使用していた時期もあった。だが、「おいかぜ」でコノヨザルのSを上げるのも強いし、狙われやすいので「まもる」も強い、「フレアドライブ」の炎打点が欲しいこともあるのもまた事実――と、最後まで技構成に悩めるポケモンだった。裏返せば、相手視点に「はやてのつばさ」「おいかぜ」と「ファストガード」の二択を迫れる強力なポケモンということでもある。

テラスタイプはメインウェポンの「アクロバット」の火力を上げる「ひこう」とした。

f:id:yoyopoke:20230703150506j:image

[調整]

いじっぱり 231(4)-178(252)-145-×-132(252)-65

ADぶっぱ

[解説]

災い。「フレンドガード」ディンルーが硬すぎるというコンボがある。また、このとき「わざわいのうつわ」下のイッカネズミも硬すぎる。これもまたコンボである。

今作はディンルーを1体しかゲットできないので、前期の個体を流用した。前期使用していた「バークアウト」は、少ないターンで積極的にビートダウンするこの構築に噛み合っていないことと、仮想敵の一つであるノオーツツミはそこまで重くないことから外し、代わりに構築単位で重いファイアローへの打点となる「いわなだれ」を採用した。

コノヨザルがコントロールに強い駒なら、ディンルーはビートダウンに強い駒と言えよう。「フレンドガード」下の「フェアリー」テラスタルとつげきチョッキ」ディンルーは余りにも硬いので、ほぼ確実にダメージレースに勝ててしまう。反面コントロールにはかなり弱く、モロバレルギャラドスにはほぼ無抵抗である。コノヨザルもディンルーもテラスタル前提気味のポケモンなので、この2体のうちどちらを選出するかはよく考える必要がある。

f:id:yoyopoke:20230703150514j:image

[調整]

のんき 219(236)-×-121(156)-105-115(116)-31

今作で使いまわし続けている調整。BもDもいい感じに硬い。

[解説]

嘘キノコ。コノヨザルやディンルーなどの「山」ポケモンを「かふんだんご」で回復させたり「いかりのこな」で守ったりするコンボがある。「いかりのこな」+「ゴツゴツメット」もまあコンボかな。

技構成は、サポートの「かふんだんご」と「いかりのこな」、「しれいとう」対策の「クリアスモッグ」が確定で、残りはモロバレル自身が盤面状況を動かすための「キノコのほうし」とした。「キノコのほうし」が非常に対策されやすいことは嫌というほどわかっていたが、それでもこの性能は魅力的だった。

テラスタイプは定番の「みず」。わかっていても強いテラスタイプで、特に奇を衒う必要もない。

【選出・立ち回り】

[基本]

初手はイッカネズミ+コノヨザルorディンルー。コノヨザルは物理相手、鈍足相手(例えばディンルー軸やイルカマンサイクル)に強く、ディンルーは特殊相手、高速相手(例えばカミイーユイ、追い風構築など)に強いことを念頭にどちらでいくかを決める。

裏は比較的自由で、コノヨザルだけで相手の殆どを破壊できる算段があればモロバレルを出してコノヨザルを徹底的にサポートするのが良い。そうでない場合は、初手の二体で数的有利を作った後に、パオジアン+ファイアローで抜いていくという戦い方になることが多い。

雨パや寿司などはこの戦術が通用しないので、個別の選出をする必要がある。

[対雨]

初手パオジアン+ファイアロー。初手の「すいすい」エースを先制技集中で倒す。

[対寿司]

選出は相手のヘイラッシャ+シャリタツ以外の4体によって変わるが、合体された場合、モロバレルで「クリアスモッグ」を通すことが必須になる。逆に、一度「クリアスモッグ」を通してさえしまえば、ヘイラッシャ1匹の盤面の前で「かふんだんご」や「さいせいりょく」で態勢を立て直すことが可能である。そのためにイッカネズミを利用する、特殊な立ち回りとなることが多い。

【おわりに】

厨ポケを使うのは飽きたので、来月からマイオナができるのが楽しみです。ここまで読んでくれてありがとうございました。

 

【ポケモンSVダブル】S6使用構築 最終150位 レート1866.212 真・定数ダメージサイクル

【はじめに】

シオシオシオシオ!S5、S6、PJCS予選及び本戦で使用した構築を記事に書くシオ!第1回予選で予選抜けを果たシオ。本戦は2回ともダメだったシオ。(以下、常体)

【構築経緯】

S4使用構築の、特に強かった3匹であるウインディモロバレルキョジオーンをベースに(実はこの3匹以外は特に強くはなかった。弱くもなかったが)、究極のダブル版受けサイクルが組めないだろうかと考えた。

まずイーユイ絡みを相手するチョッキ枠として、至上の数値受けディンルーを採用。

次に寿司対策として、不死身のポケモンチオンジェンを採用。

最後に、この強力ながらも歪な構築の穴を埋め、繋ぎ合わせるポケモンとしてアーマーガアを採用した。

個々の型を少しずつ最適化し、最終的に以下の形になった。これはS6終了時点でのパーティであり、即ちS5やPJCSで使用したものは若干の相違がある。型については個別に解説していく。

f:id:yoyopoke:20230604083245j:image

【個別解説】

f:id:yoyopoke:20230604083954j:image

[調整]

おくびょう 197(252)-×-103(20)-121(4)-102(12)-157(220)

S...(最速コノヨザル>最速ビビヨン>最速イダイナキバ=準速イーユイ)抜き

残り…総合耐久高め

[解説]

S4で使用したウインディとほぼ同じである。「しんぴのまもり」ビビヨンを意識して、Sをさらに伸ばした。この素早さは、従来通りイダイナキバを抜いていることが強みであるほか、最速あるいはスカーフでないイーユイを抜くことができ、「いかく」と「わざわいのたま」の発動順によってその判別ができる点で役立った。

グレンアルマが減り、あくタイプも既に2体採用していることから、「あく」テラスタルは不要だと判断し、テラスタイプを「みず」に変更した。これによって、ウインディを寿司に対する強い役割を持たせて選出することが可能になるほか、非常に重い雨パ(イカれた鳥、ペリッパー)への抵抗となる。

「おにび」の命中率が高いことの利点は勿論、「『おにび』を選択した際の勝率が上がる」という選択後における利点もあるが、「『おにび』を選択しやすくなる」という選択段階での利点もある。例えば、ウインディがパオジアンに「ふいうち」で縛られているが、「せいなるつるぎ」では縛られていないとき、「オーバーヒート」を選ぶか「おにび」を選ぶか(どちらが通っても勝ちの状況としよう)という問題がある。「こうかくレンズ」ウインディを使っている私は迷わず、「ふいうち」択を回避する「おにび」を選ぶ。約93.5%で勝ちだ(「オーバーヒート」の勝率はこれより低いと私は思う)。「こうかくレンズ」を持っていないとこの確率が下がることになるが、そうなると行動の指針がブレてしまうように思う(少なくとも私の場合は)。このウインディを使っている間、「おにび」は全て当てる前提で撃った。「おにび」のリターンはとても大きなものなので、撃つ回数は多いほど良い。私は「こうかくレンズ」によって何度も「おにび」を撃て、そのリターンを享受できたわけである。

f:id:yoyopoke:20230604084001j:image

[調整]

のんき 219(236)-×-121(156)-105-115(116)-31

S4と同じ。

[解説]

S4から大幅に技構成が変わった。まず、モロバレルの代名詞とも言える「キノコのほうし」を不採用とした。その理由は、「キノコのほうし」の対策は容易であり、モロバレルは環境に多いため対策されていないことはまずあり得ず、リターンに対してリスクの大きい技だからである。「キノコのほうし」は対策が容易で、「くさ」テラスタルや「ぼうじんゴーグル」、「ラムのみ」、「やるき」、「ちょうはつ」、「ねごと」など、その中には選出段階で見えないものも多い。これらを「キノコのほうし」を撃つ段階で看破することは難しく、それにしては余りにもこれらの要因で「キノコのほうし」を無効化される機会が多すぎる。加えて、仮に「キノコのほうし」が通ったとして、最速起きされてしまった場合は、こちらが一手消費して相手も一手失っただけなので、行動回数の差し引きは0となり、殆ど意味がなくなってしまう。即ち、もはや「キノコのほうし」は「無効化される」リスクに対する「眠らせる」リターンが見合わない”弱い”技となってしまっているのだ。

代わりに、「どくどく」を採用した。基本的に相手の想定外であることも相まって、「キノコのほうし」よりも遥かに通りやすい技となっている。モロバレル自身がサイクル化で相手に負担をかけていけるというメリットは大きい。モロバレルはその優秀な耐性から、盤面に居座らせたいことの多いポケモンであるが、相手に負担をかけられないというのはある種のジレンマであった。「どくどく」はそのジレンマを解消できる。また、モロバレル自身が勝ち筋を築けるという点でも優秀な技であった。「キノコのほうし」で眠らせるだけでは、何の解決にもならないのである。

また、「クリアスモッグ」を採用した。勿論、寿司対策という側面もあるが、どちらかというと、テツノカイナ対策の側面が大きかった。寿司には、合体を見た後にチオンジェンとモロバレルを並べて「かふんだんご」をお互いに撃ち合ったり(通称:セックス)、「みず」テラスタルウインディで「おにび」をしたりなど「クリアスモッグ」無しでもいくらか対策はあったが、まああるに越したことはない。それよりもテツノカイナの「つるぎのまい」型や「はらだいこ」型の方が致命的であった。この手のテツノカイナは終盤増加していたようで、殆ど「ぼうじんゴーグル」だったり「くさ」テラスタルだったりで、たとえ「キノコのほうし」を持っていたとしてもモロバレルが全く役割を果たさないので、モロバレルをテツノカイナ対策として選出するこの構築としては、必須の技となった。副産物として、「ビルドアップ」コノヨザルや「みず」テラスタルした「わるだくみ」サーフゴーに対しても抵抗できるようになった。

テラスタイプの「みず」は、「ほのお」テラスタルや「ひこう」テラスタルの「しれいとう」ヘイラッシャに対して確実に行動権を得るのに最適なテラスタイプであった。また、パオジアンやウインディに対して強くなる。

f:id:yoyopoke:20230604084027j:image

[調整]

しんちょう 207(252)-120-153(20)-×-154(236)-55

総合耐久高め

[解説]

S4で使ったキョジオーンと調整は同じだが、「たべのこし」をチオンジェンに奪われた。これはチオンジェンが「たべのこし」でないとポケモンではなかったせいである。HPが16n-1のポケモンではなく16nのポケモンが「たべのこし」を持つべきだ。代わりに「オボンのみ」を持たせた。アーマーガアが「オボンのみ」、こちらが「ウイのみ」で試したこともあったが、キョジオーンの絶妙な耐久故に発動機会が無さすぎたので、これで落ち着いた。

環境にサイクル構築が減り、全体攻撃が増えたので、「ステルスロック」を「ワイドガード」にした。味方を守ることで勝てる場面も多く、相手の甘えた全体技に付け込める技でもあり、使用機会は割と多かった。ディンルーの「じしん」とのコンボがある。

テラスタイプは「ゴースト」とした。「かげふみ」対策で構築のどこかに「ゴースト」テラスタルは仕込んでおきたかったのだが、キョジオーンはゴーストタイプになってもハバタクカミに対する優位性が損なわれないため、彼が適任であると考えた。ゴーストキョジオーンは弱点が実質的にあくタイプのみであり、シンプルに非常に優秀なテラスタイプである。テラスキョジオーンで詰める展開も多かった。

このポケモンがなぜおかしいのか。それは「しおづけ」が(おんみつマントというごくごく限定的な唯一の対策を除いて)、絶対に一貫し、そこに相手のタイプ・耐久諸々は一切関係ないからであろう。テラスタルの存在する下において、絶対に一貫する技の異常性が如何なるものかわかるだろうか。実際このポケモンは、その異常な種族値と特性も相まって、別次元のポケモンバトルを可能にする。

f:id:yoyopoke:20230604084038j:image

[調整]

ゆうかん 231(4)-178(252)-145-75-132(252)-58

A...特化

残り…特殊耐久重視

[解説]

最高級チョッカー(「とつげきチョッキ」を着る者)。このポケモンの採用目的は偏にイーユイ絡みに勝つために他ならない。イーユイ絡みに対し、ダラダラとしたダメージトレードをしていては負けるのは間違いなくこちらである。なぜならばイーユイのメインウェポンの「ねっぷう」やお供のハバタクカミの「マジカルシャイン」は全体攻撃であり、仮にディンルーが無事だとしても、その隣は無事では済まないからだ。故に、攻撃技で迅速に倒せるよう、Aは特化した。また、特殊以外での役割対象は想定しておらず、イーユイ絡みには僅かでもDを甘えるべきではないと考え、Dに振り切った。

テラスタイプを考えたとき、少なくとも、イーユイ・ハバタクカミ・テツノツツミに一致弱点を突かれないことは必須だと考えた。イーユイのくさ「テラバースト」まで考えると、ノーマル・でんき・どく・フェアリーの4択となる。この中から「フェアリー」を選択した。弱点のはがねやどくはマイナーなタイプで(終盤はサーフゴーが増えていたが)あるし、最大の魅力はフェアリー「テラバースト」と地面技で技範囲を完結できることである。これによって技スペースを圧縮し、「じしん」と「じだんだ」の両採用及び「バークアウト」という立ち回りの幅を増やす技の採用に成功している。

「バークアウト」はしばしば最善手となることがある。例えば、相手が「イーユイ+テツノツツミ」で、イーユイのくさテラスタルが読める場合(テツノツツミは、「じしん」2発ではほぼ落ちない)や、「ユキノオー+テツノツツミ」で、まともにこちらの攻撃が通らない場合などが挙げられる。こうしたとき、一旦、ディンルーの横のキョジオーンが「まもる」をして、「バークアウト」のCダウンを入れることによって、キョジオーンが行動権を得ることで打開できる場合がある。このように、「バークアウト」は疑似的に、ディンルーの行動権を隣のポケモンに移す技(モロバレルの「いかりのこな」のような)として機能する。またディンルーはCが低いとはいえタイプ一致技であり削りが活きる場面も多く、Cに下降補正をかけずにSに下降補正をかけた。Sに下降補正をかけてもディンルー>キョジオーンのS関係は保たれ、ディンルーミラーを想定していないのでSを下げる問題は殆どない。

f:id:yoyopoke:20230604084045j:image

[調整]

なまいき 192(252)-105-147(212)-115-177(44)-81

「わざわいのおふだ」考慮下で総合耐久高め

[解説]

最高級宿主(やどりぎのタネをする者)。あのHB特化ナットレイを超える物理耐久とあのHD特化ナットレイを超える特殊耐久を持つ。「たべのこし」がないとHP管理が不可能だったので「たべのこし」を持たせた。

技構成は、チオンジェンの強みである「やどりぎのタネ」、相性の良い「まもる」、味方回復のための「かふんだんご」と、攻撃技の「はたきおとす」とした。「はたきおとす」はその圧倒的な一貫性が強みの技で、「イカサマ」と違い、ハバタクカミやサーフゴーなど低攻撃のポケモンにもダメージに加え持ち物消失という大きな負担をかけることができる。また、例えば「こだわりメガネ」、「おんみつマント」、「クリアチャーム」など、この世にはなくなったほうが幸せになれるものがたくさんあるが、それらを全て消し去ることが可能となる。

性格はSに下降補正のかかる「なまいき」としている。これによって、「はたきおとす」と「かふんだんご」の両方の火力を落とさずに済むほか、チオンジェン<アーマーガアのS関係ができる。このS関係の利点についてはアーマーガアの解説で後述する。

当初は「ひこう」テラスタルで使用していた。ディンルーで「じわれ」を撃つ愚かなプレイヤーが多かったためだ。しかし終盤は「じわれ」が減少傾向にあったので、よりチオンジェン本来の力を引き出せる「みず」とした。物理受けとして優れたタイプであるほか、晴れパの軸であるコータスとその取り巻き、イーユイにも強くなりやすいタイプであり、選出の機会が大幅に増えた。

f:id:yoyopoke:20230604084051j:image

[調整]

わんぱく 205(252)-107-143(36)-×-133(220)-87

総合耐久高め

[解説]

究極の補完。以下のような強みが挙げられる。

・物理特殊両面において十分な耐久数値を持ち、「はねやすめ」で回復もできる

・地面(イダイナキバ)耐性がありながら、テツノツツミに弱点を突かれない

・「ミラーアーマー」でソフトな「いかく」対策となる

・耐性と「アイアンヘッド」でハバタクカミやキラフロルに有利を取れる

・優秀なタイプと数値による後出し性能と、「とんぼがえり」による対面操作

・「ちょうはつ」による展開阻止

これら細かい要素の複合がこの構築の穴を綺麗に埋めた。

「とんぼがえり」が特に大きな特徴である。これは単純な対面操作のほか、「かげふみ」対策となり、「ミラクルムーブ」を実現する。「ミラクルムーブ」とは、アーマーガアと、モロバレル或いはチオンジェンを場に並べ、アーマーガアが「とんぼがえり」、隣がアーマーガア方向に「かふんだんご」をすることによって、裏の削れて後出し不可能になったポケモンウインディの場合が多い)をサイクルに参加させた挙句、回復まで行うというムーブである。「とんぼがえり」はこのような柔軟な立ち回りをも可能にする。チオンジェンのSを下げているのは、これが目的であった。

テラスタイプは「ドラゴン」とした。このポケモンは基本的にテラスタルしないが、テラスタルしたい場面というのは、イーユイ相手に行動権を得たいときが多かった。イーユイの「みず」や「くさ」テラスタルを考慮すると、適当なのは「ドラゴン」しかない。

【選出・立ち回り】

当たり前だが相手によって選出や立ち回りは変わるので書けることが少ない。だが、意識すべきことはある。選出段階で意識すべきことには「どのポケモンでテラスタルするか」や「サイクル可能な選出か」、試合段階で意識すべきことは「どのポケモンのHPが特に重要か」や「どう詰めるか」などが挙げられる。

【おわりに】

(以下、塩体)

ここまで読んでくれてありがとうシオ!かなり使い込んだ構築だから中々思い入れのある構築になったシオ!

あなたの目玉をしおづけ!キョジオーンの!ナニモンなんじゃ?ゴレゴレでした~。またね~。

【ポケモンSVダブル】S4使用構築 最終80位 レート1928.386 厨ポケサイクル

【はじめに】

実はS4でウインディという厨ポケを使っていたら最終2桁を取っていました。レギュレーションBです。今更ながら記事を書きました。

【構築経緯】

遂に稀代の厨ポケウインディを使えるということで、厨ポケ6体で組まれた偉大なるサイクル構築ができないかと考えた。当時ウインディ+モロバレル+イルカマン+テツノカイナというサイクル構築が確立されていたので、一旦この4体をベースにした。

ハバタクカミは世界最強のポケモンなので、厨ポケサイクルには不可欠だ。

それはそれとして「キョジオーン おかしい」ので、採用した。

チョッキテツノカイナはカスだったので、もっとちゃんとしてそうなチョッキテツノコウベ(厨ポケ?)とした。

f:id:yoyopoke:20230602113506j:image

【個別解説】

f:id:yoyopoke:20230602113643j:image

[調整]

おくびょう 197(252)-×-104(28)-121(4)-103(20)-155(204)

S...(準速ガブリアス>最速イダイナキバ=最速セグレイブ>最速サーフゴー)抜き

C...オーバーヒートで無振りサーフゴーを確定1発

残り...総合耐久高め

[解説]

厨ポケ。このポケモンの強みは「いかく」及び高い素早さから放つ「おにび」「バークアウト」による最強のデバフ性能であると考えている。この「おにび」「バークアウト」の性能をさらに安定させるために持ち物は「こうかくレンズ」とした。「おにび」はよく「外すと負けるゴミ技」のように語られるが、実は「当てれば勝ちの最強技」である。「こうかくレンズ」は珍しいアイテムだが、「おにび」の性能を最大にするという点で理に適っている。こうかくレンズは強い。また、「こうかくレンズ」を持たせることによって攻撃技に「オーバーヒート」を採用することが正当化された。イダイナキバやテツノツツミなどの低特防・高防御の相手に強くなるほか、「いかく」や「ミラーアーマー」に強くなり、反動ダメージやゴツゴツメットを気にせず撃つことができるなど、良いことづくめである。代わりにハバタクカミなどの低防御・高特防の相手には弱くなり、連発すると火力が落ちるが、圧倒的にメリットの方が大きかった。

素早さは最低でもイダイナキバは抜くべきだと考え、かなり高く設定した。特にイダイナキバを先制「オーバーヒート」で倒す展開は多く、ビルド型のコノヨザルにもほぼ上を取れているのが良かった。

テラスタイプはグレンアルマ意識の「あく」とした。「バークアウト」とのコンボもある。「こうかくレンズ」も併せると、このポケモンのコンボ数は相当なものとなる。

f:id:yoyopoke:20230602114453j:image

[調整]

のんき 219(236)-×-121(156)-105-115(116)-31

S...トリックルーム対策及びS関係を明確にする目的で最遅

残り…conaさんの記事を参照

[解説]

厨ポケ。このポケモンの強みはタイプと特性による繰り出し性能と「かふんだんご」による味方の回復であると考えている。この「味方花粉団子」は、モロバレル自身が「さいせいりょく」で無限サイクルパーツであることも併せると、永久的なサイクルを可能にする。

ゴツゴツメット」は、相手に負担をかける手段の乏しいモロバレルには重宝するアイテムだった。「いかりのこな」で強制的に相手に触らせることができるのも良い。

テラスタイプは無難に「みず」で、特にセグレイブに切り返す際に重宝した。

f:id:yoyopoke:20230602114502j:image

[調整]

ひかえめ 201(252)-×-111(36)-176(140)-110(76)-129(4)

えげさんの記事を参照。

[解説]

厨ポケ?ハバタクカミやテツノツツミなど、タイプ受けが困難な特殊アタッカーが跋扈する環境において「とつげきチョッキ」持ちは必須であると考え、当初はテツノカイナを使用していたが、

・他のポケモンに一貫している地面やエスパーが、こいつにも一貫している

モロバレルウインディに対して基本不利で、サイクルミラーに弱い

・「インファイト」を採用しないと、火力が無く、負担をかけづらい

・そもそも「ねこだまし」()は無償降臨を許すゴミ技ですぞwww

などの理由で弱いと感じ解雇。ボツノカイナ。代わりのチョッキ枠を探していたところ、えげさんが採用していたテツノコウベに至った。強みは記事中で語られている通りだが、特にこの構築においては、素で地面やエスパーに耐性を持ち、技範囲が広く負担をかけやすいのが偉かった。

f:id:yoyopoke:20230602114517j:image

[調整]

いじっぱり

ヒーロー:207(252)-233(252)-117-×-108(4)-120

ナイーブ:207-134-92-×-83-120

A...特化

残り...総合耐久高め

[解説]

厨ポケ。このポケモンの強みは変身後のバランスの取れた高種族値と、超火力「ウェーブタックル」による突破力、超火力先制技「ジェットパンチ」によるスイープ性能、「くろいきり」による対寿司性能であると考えている。強みである火力をさらに高めるべく、A特化、持ち物は「しんぴのしずく」、テラスタイプは「みず」とした。速い相手には「ジェットパンチ」の方を軸に立ち回ることが多いので、耐久を重視してHにぶっぱした。正直、あまりにありふれたイルカマンなので書くことが少ない。主に対寿司がメインで、寿司に対しては必ず選出していたが、必ず選出しなければならないのがやや辛かった。

f:id:yoyopoke:20230602114511j:image

[調整]

ひかえめ 162(252)-×-82(52)-182(84)-156(4)-170(116)

S...最速ガブリアス抜き

C...「ムーンフォース」+ナイーブイルカマンの「ジェットパンチ」で181-121-108イッカネズミを確定

H...ぶっぱ

B...A252ウインディフレアドライブを確定耐え程度

余り…D

[解説]

厨ポケ。このポケモンの強みは高速、広範囲、高火力、全体技といった複合要素による非常に高い圧力であると考えている。最も火力を高めることができ、サイクルとも相性の良い耐久振り「こだわりメガネ」で採用した。サブウェポンにはファイアローウインディ、炎コノヨザルなどへの打点となるパワージェムを採用し、テラスタイプは無難に「ムーンフォース」と「マジカルシャイン」の火力を上げる「フェアリー」とした。一致テラスタルによる圧倒的火力に救われる場面は多かった。

ウインバレルサイクル構築の宿命としてイッカコノヨが非常に重い(飛行キョジオーンでも普通に無理。おかしい)ので、調整の欄に書いた通り、初手のハバタクカミ+イルカマンでイッカネズミを集中攻撃し、ふくろだたきをされる前にワンターンキルすることで対策した。この動きはよく通った。

f:id:yoyopoke:20230602114523j:image

[調整]

しんちょう 207(252)-120-153(20)-×-154(236)-55

総合耐久高め

[解説]

おかしい。この生物は最強であり、ありとあらゆるポケモンが役割対象である。テラスタイプは主にイダイナキバ対策で「ひこう」とした。「ワイドガード」が有効な場面が少なかったので、サイクルミラーで無類の強さを誇る技「ステルスロック」を採用した。あまりにおかしいので、頭キョジオーンとなり、ほぼ全ての試合で選出した。ポケモンバトルの目的は、もはや、全てのポケモンを「しおづけ」することに成り代わった。お前は、塩に飲まれることのないようにシオ!

【立ち回り】

[勝利条件]

全ての敵を漬けきる

[敗北条件]

味方の全滅

【おわりに】

最終2桁を取れてよかったシオ。だからこのタイミングでの記事化は少しもったいなかったかもしれないシオ。それでもここまで読んでくれた皆の者~、ありがとうシオ!

あなたの目玉をしおづけ!キョジオーンの!ナニモンなんじゃ?ゴレゴレでした~。またね~。

【ポケモンSVダブル】S3使用構築 最終250位 レート1918.514 エアロック・ゴルダック・コントロール

【はじめに】

全部スマホで書いてたら遅くなりました。ゴルダック

【構築経緯】

ゴルダックの、豊富な補助技と、特性「ノーてんき」に注目。補助技の中から特に「あくび」「アンコール」に魅力を感じた。これらは相手が交代できなければ非常に強力な技となる。
汎用性を保ちながら、相手の交代を封じられるポケモンとして「くらいつく」トドロクツキを採用。トドロクツキの苦手なポケモンハバタクカミ、テツノツツミ、テツノカイナであるので、これらに対するメタを考えていきたい。
この2匹では明らかにテツノカイナがやばいので、引き先になれるモロバレルを採用。
また、トドロクツキが苦手とするテツノツツミを「りゅうせいぐん」で上からワンパンでき、ハバタクカミにも不利を取りすぎず、テツノカイナにはその耐性と「おにび」で有利な展開を作れるドラパルトを採用。
ハバタクカミやテツノツツミを受けられるチョッキポケモンであり、「まけんき」でトドロクツキの苦手な「いかく」を牽制できるドドゲザンを採用。
最後にハバタクカミ、テツノツツミ、テツノカイナに平たく戦えて、「くらいつく」と相性の良い2体目の「あくび」要員としてニンフィアを採用。

さて、この初期案には問題があった。
まず目立ったのは、モロバレルがイージールーズ製造機であること。このポケモンは選出画面では見えない相手の「くさ」テラスタルや「ぼうじんゴーグル」ですぐに腐ってしまう。さらに、モロバレルの裏のポケモンモロバレルほどサイクルを多く回せるポケモンでないために、この問題が顕著化していた。モロバレルが腐る盤面になることが、負けに直結していたのだ。
また、構築が全体的に遅い上、追い風やトリックルームのような明確なS操作が無く、かと言って受け性能も高くはないので、後手に回る割には押し切られやすく、勝ちづらい構築だった。テツノドクガや「ほのお」テラスタルコノヨザル、モロバレルなど、単体レベルで明確に重すぎるポケモンもいる。
これらの問題を解決するために、まずモロバレルを解雇。そしてドドゲザンを解雇した。ドドゲザンを解雇した理由は、攻撃技が全て単体攻撃、尚且つ先制技が「ふいうち」で択が多くなり使いづらいことと、「まけんき」があっても結局ウインディには弱く、トドロクツキと苦手な相手が被ってしまっていることが弱いと感じたためである。
後手に回りすぎているのが良くないと感じたので、相手が後手に回らざるを得ないほどの圧力をかけることができ、テツノドクガやコノヨザルやモロバレルに有利を取れるポケモンとして、グレンアルマ及びその圧力を最大にできるイエッサン♀を採用。
コントロールとは、徒らに後手に回って"受ける"ことではない。人は試合の主導権を握るためにコントロールという手段を取るのであり、主導権を握られている状況で後手に回らされているのを「コントロール」とは呼ばない。主導権を握るためには、相手を脅かす程の圧力が必要だ。これを「フェイス(顔)」と呼ぶ。今回の「フェイス」は、グレンアルマ及びドラパルトだ。「グレンアルマ・ワイドフォース・フェイス」を見せながら、相手の意識を集中させ、グレンアルマは「まもる」、ドラパルトの「おにび」を通す。完璧に試合の主導権はこちらのもので、これこそ真のコントロールである。
キョジオーンという頭のおかしなポケモンに勝てなかったので、ゴルダックに「かなしばり」を採用して何とか勝てるようにした。

【個別解説】

[調整]

おくびょう 187(252)-×-104(44)-×-105(36)-139(172)
S…トドロクツキ-1
残り…総合耐久高め

[解説]

組み始め。すいすいにして雨で使うのは面白くないので、補助技を活かせるエアロック・コントロール型とした。「かなしばり」+「アンコール」はコンボであるが、「かなしばり」は対キョジオーンという要請を受けて後から採用された技である。主に天候パ相手及び、キョジオーンやヘイラッシャなど、普通に殴っても倒せない相手が居るときに選出するが、みずタイプの耐性を活かせるときにもクッションとして選出できる。そこそこの素早さから「かなしばり」「アンコール」を撃てることがやはり強力で、相手の交代際に撃てる技として「あくび」が強かった。相手が残り1匹で、ゴルダックが上を取れているならばほぼ確実にハメることができるので、詰め要員としても優秀だった。回復ソースの「たべのこし」と「まもる」が無いと立ち回りが不可能なので、技と持ち物はこれで確定。テラスタイプはヘイラッシャやモロバレルに強い「くさ」としたが、あまりテラスタルする機会は無かった。

[調整]

いじっぱり 197(132)-210(252)-106(116)-×-122(4)-140(4)
A…万象破壊のA特化
S…最速グレンアルマ=準速イダイナキバ抜き
残り…総合耐久高め

[解説]

超古代咆哮飛竜ルナ。トドロクツキはどれだけSに振ってもどうせハバタクカミやテツノツツミには上を取られてしまうので、グレンアルマなどの有利を取れる中速以下に対するマウント性能の高い、耐久振りA特化「ブーストエナジー」「ひこう」テラスタル「アクロバット」で使用した。「あく」+「ひこう」の技範囲が優秀であることは過去にガラルファイヤーが証明していて、攻撃技はこれだけで十分と考え、立ち回りの幅を増やす「まもる」と「はねやすめ」を採用した。「はねやすめ」によって耐性と耐久を活かした詰めが可能になる。「こだいかっせい」発動アクロバットの火力は凄まじいもので、テラスタル無しでアラブルタケが吹っ飛んだり、テラスタルを切ればテツノツツミが鉄屑になったりした。スペックは最高レベルだが、タイプ相性的に環境トップのポケモンに弱い点、また場に出した時点でブーストエナジーを消費してしまう点、「くらいつく」で自分も交代できなくなる点から非常に繊細なポケモンであった。「あく」「ドラゴン」というタイプはイエッサン+グレンアルマにコータスやアラブルタケが合わさったトリックルームパーティに対しては非常に強かった。元素人格論的分析をすると、元素人格は適当な元素や適当な人格に弱いが、適当な元素や適当な人格、及び適当な元素人格に対して強いのだ。

[調整]

おくびょう 163-126-96(4)-152(252)-95-213(252)
S…最速
C…ぶっぱ
残り…対テツノカイナ意識B

[解説]

今回のMVPにして戦犯。というのも、このポケモンの「おにび」で試合を作っていくことが非常に多かったので、外しが負けに直結していた。逆に当てれば勝てるので、「おにび」は強かった。「りゅうせいぐん」も命中不安だが、テツノツツミを一撃で落とすために採用せざるを得なかった。今回の構築で命中不安要素はこのポケモンだけなので、外しがどうしても目立ってしまった。残りの技は、「おにび」や「あくび」とのコンボとなり、ハバタクカミへの打点になり終盤のスイープに便利な「たたりめ」と、グレンアルマの「じゃくてんほけん」と「くだけるよろい」を発動させながらイエッサンを着地させるための「とんぼがえり」とした。主に味方グレンアルマに撃つための「とんぼがえり」なのでAは下げた方が良いが、今作のランクバトルで初めて使った色違いのポケモンで、どうしてもこの個体を使いたく、初期案の「ふいうち」の為に上げたA個体値は下げずに使用した。テラスタイプは最初「ゴースト」だったものを耐性変化の「はがね」にしたが殆どテラスタルする機会は無かった。タイプ的にテツノカイナに非常に強かったり、「ねこだまし」も「しんそく」も無効であったり、「クリアボディ」によってSブースト「こごえるかぜ」テツノツツミにもテンポを取られなかったり、型の匿名性からウインディなどにおにびで一手消費させたりと、細かい要素が強力で環境に刺さっていた。

[調整]

ひかえめ 200(236)-×-106(164)-149(44)-151(4)-88(60)
HD…グレンアルマの+2「アーマーキャノン」耐え
S…準速ヘイラッシャ抜き
C…ダブルダメージ「ハイパーボイス」でハバタクカミを3発程度
残り…B

[解説]

初期案でのMVP。故に続投した。「あく」タイプに強いので、グレンアルマとの相性が良い。よくハバタクカミと比較されるが、タイプと種族値が異なり別の強みを持っている。耐久を活かした後出し性能や、「フェアリースキン」+「ハイパーボイス」の火力、「フェアリースキン」+「テラバースト」による技スペースの圧縮などはハバタクカミには無い魅力だと言える。空いた技スペースに「あくび」を採用することで、腐りにくくなり技範囲の狭さをカバーすることに成功したほか、ラストの詰めにも便利だった。テラスタイプは「はがね」タイプに弱点を突けて、耐性も優秀な「ほのお」とした。弱点の少なさと高耐久で幅広い相手に戦えることや、ハイパーボイスが安定した全体攻撃であることが強力だった。

[調整]

ひかえめ 169(68)-×-121(4)-194(252)-101(4)-118(180)
C…特化
S…+2で最速スカーフコノヨザル抜き
残り…総合耐久高め

[解説]

フェイス。最もパワーが高くなるように後述のイエッサンと組み合わせ、「じゃくてんほけん」「くだけるよろい」「ワイドフォース」型で採用した。コンボが成立すれば勿論試合を破壊するが、必ずしもコンボを成立させる必要はない。むしろ、コンボを警戒させることでドラパルトが安全に「おにび」を撃てるターンを作れるその顔が最も強かった。イエッサンの「トリックルーム」でスイッチトリルのような運用もできる。グレンアルマ本来の汎用性を重視し、「アーマーキャノン」「ワイドガード」を採用して、柔軟な立ち回りができるようにした。テラスタイプは「とんぼがえり」が弱点となる「くさ」「エスパー」「あく」のいずれかの必要があるが、イエッサンと並んだときに相手のモロバレルをゴミにできる「くさ」とした。元素弱点の反転にもなる。

[調整]

ずぶとい 177(252)-×-128(252)-115-126(4)-105
HB…特化
残り…D

[解説]

せいきポケモン。グレンアルマのための採用だが、やはりそれだけに留まらない強みがあった。大体普通のトリルイエッサンだが、持ち物はモロバレル対策の「ぼうじんゴーグル」とした他、攻撃技に「サイコショック」を採用した。これはハバタクカミに対する優秀な打点となり、ハバタクカミに割とタイプ有利なイエッサンが「ふういん」のリスクもある「トリックルーム」以外でアクションを起こせるのは強かった。HPが僅かにでも残っていれば仕事ができる「このゆびとまれ」は壊れ技だった。

【おわりに】

シングルの方もやっていたが構築の完成が間に合わず結果が振るわなかった。次シーズンはシングルも頑張りたい。今作はフィールドを走り回ることが多く、シンプルにエンカウント数が多いからか、過去作に比べて道端で色違いのポケモンを拾える機会が多く、既に10種類余りの色違いを捕まえたのだが、今回初めてその中の1匹をランクバトルで使えてよかった。私は色厳選は面倒なのでしないが、色違いを持っているなら喜んで使うタイプの人間なのだ。