駄目人間草子

主にポケモン、ライバルズなど X…@dameningenyoyo

【ポケモンSVシングル】 S22使用構築 最終358位 レート2010.494 フレックス対面的構築

【はじめに】

まじめに

【構築経緯】

前提として、本構築は紆余曲折を経て最終形に落ち着いた。その時系列的な経緯を具に説明するとあまりに長くなってしまうため、構築の構造的な部分に基づいた書き方をとることにする。そのためポケモンの登場順が必ずしも採用順ではないことに注意されたい。
ドードリオの強い使い方が思いつかなかったので、真面目に構築を組むことにした。そこで、好きなポケモンであるマスカーニャから構築を考えることにした。
まず今回使った型のマスカーニャが、明確な出し負けが少なく、初手要員と考して強いと考えた。多くの相手に対面突破もしくはテラスタル強要を狙うことができ、テラスタルを切らせた後裏から出したときの制圧力も高い。
しかしこのマスカーニャには致命的な欠点があった。それは「じきゅうりょく」ブリジュラスに後出しを許すほど弱すぎることである。ブリジュラス入りに対して初手から投げてもアドバンテージが取れないため、これには別の初手を投げたい。そこで「とつげきチョッキヌチゲモを採用。CD振りにすることで「ミラーコート」以外に対応でき、ミラーも強い。
問題は当然、役割対象であるはずのブリジュラスに「ミラーコート」で返り討ちにされてしまう(へたこく)ことであるが、誰にでも失敗はあるし、ポケモンブリジュラスは強すぎるので仕方ない。しかしたとえへたこいたとしても、ブリジュラスに致命傷を与えることには成功しているわけだ。削れたブリジュラスを上から倒し、有利展開を作らせないポケモンとしてキラフロルを採用した。「メテオビーム」型で採用することにより、等倍火力と抜群範囲を両立し、選出しやすさを極限まで高めた。
マスカーニャやヌチゲモが出し負けた際の引き先として、「じきゅうりょく」ブリジュラスを採用。具体的にはカイリュー、マスカーニャ、セグレイブなどの物理アタッカーや、ママンボウグライオンなどの受けポケモンへの引き先になった上で、「ステルスロック」「ドラゴンテール」などで広範囲に負担をかけていける点を評価した。
ブリジュラス入りには基本的にヌチゲモを投げていきたいところだが、相手にかくとうタイプがいると裏のブリジュラスまで貫通されてしまう。ブリジュラス+かくとうという並びに対して初手から投げていけるポケモンとして「のろい」「みがわり」ミミッキュを採用。タイプと「ばけのかわ」で引き先になることもできる点や、このポケモンで余る技スペースに「トリックルーム」を採用することでヌチゲモを強く使える点を評価した。
並のかくとうであればミミッキュで対応できるが、オオニューラが厳しいのでそれに抗える「ラムのみ」カイリューを採用。「りゅうのまい」+ひこう「テラバースト」型にすることで、初手のコノヨザルに対しても安定択が取れる。
以上の構築がメインロム2000達成時のものである。

最終日はサブロムを回していたが、カイリューの型を変更した。「ねこだまし」オオニューラに対して大きくアドバンテージを取ることができる「おんみつマント」とし、採用の必要性が薄かった「はねやすめ」を、自ら起点を作れるなど立ち回りの幅が広がる「アンコール」に変更した。このサブロムは結果的に溶かしてしまったが、構築の完成度はこちらの方が高かったと思っている。

【コンセプト】

・ベースは対面構築
・初手要員の出し負けに、引き先を用意することでケアする
・各ポケモンはなるべくオーソドックスな強い型で採用し、勝てない相手に無理に勝ちに行くのではなく、最低保証の積み重ねで勝つ

【個別解説】


[調整意図]

H...16n-1
S...準速キノガッサ抜き
A...11n

[解説]

カイリュー。主にオオニューラに対し選出したほか、アシレーヌハッサムのような低速有限ポケモンを軸としたような攻めサイクルに対する崩しとしても選出した。初手コノヨザルに対して「りゅうのまい」から入ることで甚大な被害を負うことなく試合を開始でき、あわよくばイージーウィンが狙える。選出機会こそそこまで多くなかったものの、この構築においてカイリューカイリューであるということそれ自体が重要であり、絶対に構築から外そうとは考えなかった。選出されているかもしれないカイリュー、目の前の型がわかっていないカイリューの圧というものは圧倒的なものがある。
調整は完全に雰囲気だが、悪くはなかった。よりASに寄せるのも一考。
「おんみつマント」は「ラムのみ」に比べてオオニューラの「ねこだまし」やコノヨザルなどの「がんせきふうじ」に強くなるのがメリットである。「アンコール」はほとんどの試合で一緒に選出することになるブリジュラスと相性が良く(ブリジュラスを突破したじめん技を「アンコール」など)、物理受けを誤魔化す性能もあり強かった。

[調整意図]

H...8n-1
D...C特化ヌチゲモのノーマルテラス「ブラッドムーン」+「しんくうは」確定耐え。C特化ブリジュラスのステラ「こだわりメガネ」「りゅうせいぐん」確定耐え。
C...11n
S...最遅ママンボウ抜かれ。

[解説]

ゼロの秘宝(キタカミ)。その異常な数値と技範囲で撃ち合い、崩し、特殊への繰り出しなどあらゆる役割をこなした。
ここまでDに振ることで、他のポケモンでは対処が難しいヌチゲモやブリジュラスに対して行動保証を持たせた。Sに振って無理に対面勝ちを狙うのではなく、最低限(膨大)の削りを入れることで裏で対処できる形にするという考え方である。これによってヌチゲモ本来の高い種族値をフルに活かすことができ、今ルール最強格としての強さを遺憾なく発揮した。
Sを落とすことでアーマーガアやママンボウを見ても選出できるようにしたほか、ミミッキュの「トリックルーム」を自然に強く使えるようにした。実際これらはしばしば破壊した。

[調整意図]

H...16n+1
B...11n、気持ち高め
S...ミラー意識12振り
余り...D

[解説]

ゼロの秘宝(ブルベリ)。最強タイプと最強特性で様々なポケモンに対して後投げから、種々の技で荒らし、あわよくば詰めまで行えてしまう怪物。
技構成はあらゆるポケモンへ負担をかける「ステルスロック」、物理への遂行技で現環境で強いかくとう打点である「ボディプレス」、サーフゴーを流せる「ドラゴンテール」、フェアリーへの打点となり非接触技である「ラスターカノン」とした。あらゆる相手に負荷をかけることを目指す技構成となっている。
持ち物は最大値が高い「たべのこし」とした。この持ち物は特に受けに強い。
テラスタイプは本来の弱点を両方半減にできるひこう。

[調整意図]

最速CSぶっぱ

[解説]

ゼロの秘宝(大穴)。一致「メテオビーム」の瞬間火力と技範囲を両立した最強の攻撃性能と圧倒的素早さで主に中速のスタンを破壊する。この構築で最も変わったポケモンだと思う。
ヌチゲモがへたこいた際に削れたブリジュラスを上から倒すことで不利展開にならないと考え採用した。86族という素早さが本当に強く、カイリュー、サーフゴー、ブリジュラス、ヌチゲモを全て上から殴ることができる。この技構成にすることで全てに弱点を突くことができ、圧倒的な技範囲でテラスタルにも対応しやすい。従って先発でテラスを吐かせて、後発からキラフロルでスイープする動きオモダカ戦法)が強かった。「こだわりスカーフ」サーフゴーには上を取られているが、相手は先発のヌチゲモやブリジュラスに「トリック」を撃つことを抑えられない。
特殊ポケモンながらウルガモスに強いというのも革命で、「ちょうのまい」に後投げから「メテオビーム」+「ヘドロウェーブ」でテラスタルされても勝つことができる。
ヘドロばくだん」ではなく「ヘドロウェーブ」の理由は、C+1のどく技で皮ダメージの入ったH4ミミッキュを確定で落とすためである。準速ミミッキュは抜いており、「じゃれつく」半減、「ドレインパンチ」等倍なので、ミミッキュにもそこそこ強い。
構築及び立ち回り上「どくげしょう」の発動機会は少なかったが、アーマーガアの「とんぼがえり」に繰り出す動きなどで主に受けを崩す際に役立った。また「どくげしょう」の存在から相手に選出誘導を仕掛けておきながら、このポケモン自身がひこう・どく・はがねの全てに打点を持っているというコンボ?自己完結?が強力だった。
総じて、崩し性能が高く、見かけによらず対面性能も高い強力なポケモンであった。構築次第でさらに輝けるポテンシャルを感じている。
「ブライア先生、ゼロの秘宝ってこいつじゃないすか?めっちゃ強いし。てらす池にもいましたよ。」

[調整意図]

S...最速
H...4n+1
B...みがわりに対するママンボウの「クイックターン」やアーマーガアの「とんぼがえり」意識。

[解説]

ママッケ。最強のタイプと特性、「のろい」という技の性能が補完として優秀。
対面構築の負けパターンとして、先に数的有利を取ったのは良いが、ラス1のエースの積み技から全抜きされて負けというものが存在する。そういったパターンを「ばけのかわ」+「のろい」によって咎めることができる。つまり積み展開への対策として採用した。
型は「のろい」があればOKだったのだが、アタッカーではなくこのような型で採用した理由は、このポケモンは有利対面を作れることも多いが、本構築は物理受けが重いこともあり、アタッカーでは物理受け入りの構築に対してアドバンテージを得づらいのが苦しかったためである。「のろい」+「いたみわけ」で先発で出しても物理受けを含む幅広い相手に削りを入れることができ、カイリューやマスカーニャを通す動きが取りやすい。
この型の弱点は言うまでもなくサーフゴーであるが、これを「トリックルーム」→「とつげきチョッキ」ヌチゲモバックという動きで解決することにした。ヌチゲモの下げたSも自然に活用でき、相性は抜群だった。
持ち物は最も発動機会に恵まれる「ひかりのこな」。「トリックルーム」の後に退場できずやばいことが起きたことがあるが「みがわり」でHP調整してから「トリックルーム」をすれば大丈夫なはずなので私が下手だった。
テラスタイプはガブリアスなどへ「トリックルーム」での切り返しができる「ひこう」とした。「のろい」の効果が変わらずオオニューラに若干強くなる「ゴースト」でもよかったかもしれない。

[調整意図]

最速ASぶっぱ。

[解説]

マスカーキ。高速広範囲と高火力先制技の「ふいうち」でシンプルに対面性能が高いレギュHのペオジャーン。
組み始めのポケモンであったはずがブリジュラスに弱いという致命的な欠点が災いし選出機会がそこまで多くなかった。とはいえブリジュラスその他の物理受けに乏しい構築に対する性能は高く、マジレスポケモンだと勝手に思っていた。
今期のマスカーニャのトレンドがこだわり持ちであったためか、撃ち分けができる「ふいうち」持ちのマスカーニャを切った立ち回りをされることが多く助かった。初手から出しても強いがどちらかというと裏から詰め駒として出す動きが強かった。ブリジュラスやキラフロルできついカイリューやセグレイブのじめんテラスタルに対抗できるポケモンでもある。
テラスタイプは「しんそく」やかくとう技を透かせるゴースト。無難に強かった。

【選出・立ち回り】

相手に合わせて選出。
出し負けをケアできない相手に出し負けない初手+出し負けケアで引けるポケモン@1
初手は基本的にヌチゲモだが相手にかくとうがいる場合はカイリューミミッキュを投げる。勿論ブリジュラスやマスカーニャを初手に投げる場合もある。
立ち回りは選出に勝手についてくる。

【おわりに】

記事を書くのが遅れたのは自分でも構築の強みがわからなくなっていたからです。というのも今期はサブロムを溶かして終わったシーズンだったので。最終日は普通に私が下手だっただけような気もしますが、多い選出も毎日のように変わったりしていて構築の強みがあやふやなままでした。とはいえ何も残さなければ積もるものも積もらないので何もかも忘れる前に書き上げた次第です。ここまで読んでくださってありがとうございました。