駄目人間草子

主にポケモン、ライバルズなど

【ポケモンSVダブル】S12使用構築 最終150位 レート1902.478 ガチ滅びコントロール

【はじめに】

ドラゴンクエストモンスターズ3をしていたので更新が遅れました。
雨パ一筋40年!赤緑の頃からニョロトノが相棒です。🐸

【構築経緯】

ニョロトノを使いたいと考えたとき、真っ先に思い付くのは「あめふらし」を利用し、「すいすい」エースと組ませた雨パであろう。しかし、ニョロトノが雨の始動役としてトルネロスペリッパーに優るところは果たしてあるだろうか。この2匹はみず技との相性が良い強力なひこう打点を持てるが、ニョロトノは実に攻撃面が貧弱である。初め、私は攻撃的な雨パを組んではみたが、結局、そのような形の構築には限界を感じた。
発想を転換し、ニョロトノの「ほろびのうた」に着目した。「ほろびのうた」は非常に強力かつ特異な勝ち筋を作れる技であり、採用理由としては十分だ。この場合、ニョロトノは雨の始動役としてではなく、あくまで「ほろびのうた」要員として採用することになる。「あめふらし」という特性・雨という天候を、攻撃に活かすのではなく、一つの防御手段として利用するのだ。
「雨を防御手段として利用する」とはいえ、最初に攻めて残数有利を取ってから「ほろびのうた」で締める(以下「後滅び」と呼ぶ)という動きは強いので、雨で高火力を出せるみずタイプのアタッカーとしてウーラオス(れんげきのかた)を採用。何故他のみずタイプアタッカーではダメだったのかについては、個別解説のところで後述する。
後滅びの他に、最初に「ほろびのうた」で残数有利を取る動きも強い(以下「先滅び」と呼ぶ)。先滅びには「かげふみ」が必須なので、ゴチルゼルを採用。
歌い手の中で最強のポケモンであるハバタクカミを採用。採用理由はパワーではあるが、この枠はそれ以外の要素を考慮してもこのポケモン以外ありえなかった。理由は個別解説にて後述する。
先滅びにしろ後滅びにしろターンを稼ぐ必要があるので、パーティ全体の被ダメージを抑えられる特性「いかく」持ちであり、「とんぼがえり」による対面操作が可能なランドロス(れいじゅうフォルム)を採用。
ターンを稼ぐにあたって、パーティ全体で回復ができる特性「グラスメイカー」持ちであり、「ねこだまし」によるターン稼ぎや「とんぼがえり」による対面操作が可能なゴリランダーを採用。
型を工夫し、初見殺し要素も多く取り入れた。

【個別解説】

[調整]

197(252)-×-139(252)-110-121(4)-90
HB特化余りD。

[解説]

歌い手。「ほろびのうた」の始動及び「あめふらし」による天候奪取が主な役割。「あめふらし」には多大な意義がある。
まずみず技の威力増加によるウーラオス(及びニョロトノ自身)の強化が挙げられる。雨下のウーラオスの圧力は言うまでもなく凄まじく、相手の動きが著しく制限される。所謂フェイスである。
次にほのお技の威力下降による相手のほのおポケモンの弱体化だ。ほのおタイプのアタッカーは全体的に火力が高く、全体攻撃の「ねっぷう」を採用していることも多く、受けることが難しい。雨を降らせることでかなり受けやすくなるほか、そもそものほのおタイプの選出を抑制することでこちらの真に通したい選出(ハバタクカミランドロス+ゴチルゼルゴリランダー)を通しやすくなる。これもまたフェイスである。
さらに、相手の天候戦術を妨害できることも大きい。強力な全体攻撃であるコータスの晴れ「ふんか」やアローラキュウコンのゆき「ふぶき」を連打される展開を許していると厳しいが、後投げによってそれを阻止できる。ニョロトノ自身がほのおタイプやこおりタイプに耐性があるのも良い。
技構成は、コンセプトの「ほろびのうた」と時間稼ぎの「まもる」は確定として、相手のポケモンを攻撃で倒しになければならない展開を想定し、攻撃技の「ウェザーボール」と横のアタッカーを強化する「てだすけ」を採用した。ニョロトノは耐性が良いので盤面にニョロトノが居た方が強いことは存外多いが、そうしたときに攻撃的なアクションが取れる(暇にならない)ことは重要だった。
テラスタイプは両弱点を半減にでき、モロバレルに強くなれる「くさ」とした。

[調整]

176(4)-200(252)-120-×-80-149(252)
A…特化
S…準速
H…16n

[解説]

非道熊師。あまりにも強いフェイスから放たれる「みきり」でゲームを破壊する。
このポケモンは「ほろびのうた」展開との直接的な関係が全くない。つまり構築の中で"浮いている"ので、必然的にこのポケモンがこの構築の中で最も弱いということになる。しかしこの枠はウーラオスでなければならない理由があった。
その中でも決定的なものは、あくタイプへの優位性である。この構築はパオジアン、ドドゲザン、イーユイ、一撃ウーラオスなどのあくタイプが非常に重いが、連撃ウーラオスはこれらに非常に強い。ちなみにこれとみずタイプであるという条件ならマリルリも当てはまるが、襷パオジアンに対してマリルリはウーラオスよりは強くないことを考えると、やはり採用すべきはウーラオスということになった。加えて、「ふかしのこぶし」による立ち回りの安定性、ゴチルゼルがゴーストを嫌うので一撃に見えないこともない、などの副次的な理由もある。
だがこのポケモンの大きな弱点にトルネロスの「こがらしあらし」が抜群で入ってしまうことがある。今回の構築はひこうが一貫しているので、これだけでウーラオスが非常に選出しづらくなってしまうのだ。この弱点をでんきテラスタル+「かみなりパンチ」で解消することにした。また、テラスタルを切らずとも行動保証が得られるように「きあいのタスキ」を持たせた。いずれも読まれにくく、初見殺し要素の一つとして機能した。「かみなりパンチ」はミラーでも撃ちやすい技であるほか、でんきタイプは弱点が少なく、サーフゴーなどの不意の「10まんボルト」を受けられたりと意外と優秀なテラスタイプであった。

[調整]

177(252)-67-161(252)-×-131(4)-85
HB特化余りD
※「ねこだまし」ワンウェポンなのでA下降ではなくC下降の方が良いです。

[解説]

踏み師。「ほろびのうた」が入った相手のポケモンを「かげふみ」でキャッチし滅ぼしきる。
技構成は時間稼ぎの「まもる」と「ねこだまし」は確定として、まず「てだすけ」を採用した。これはこちらのSブーストハバタクカミの「シャドーボール」に合わせることで相手のハバタクカミやサーフゴーなどの「かげふみ」無効のゴーストタイプを上から落としにいくというのが主な用途となる。そして「さいみんじゅつ」を採用した。先滅びで時間を稼ぐ際、ゴチルゼルが「まもる」必要がないターンというのが発生しがちなのだが(例えばゴリランダーが「ねこだまし」を撃つターンなど)、ここで「さいみんじゅつ」を撃つことによって様々な負け筋を減らすことができる。また催眠から裏を安全に着地できることでゴチルゼルを切らなくてよくなったり、次の展開に望ましい盤面を作りやすくなったりする。つまり、ゴチルゼルに発生しやすい"暇なターン"に最もアドバンテージを稼ぎやすい技が「さいみんじゅつ」であった。また無理構築へのワンチャンを狙える技でもある。
テラスタイプは一撃ウーラオスを受けられるフェアリーとしたが、あくタイプでもよかったかもしれない。

[調整]

161(244)-×-97(172)-166(84)-156(4)-171(4)
C…H145-D156のハバタクカミまで「てだすけ」+「シャドーボール」で確定1発
H…16n+1
余り…B
C

[解説]

歌うたい。「ほろびのうた」及びその他の手段で相手を滅ぼす。
持ち物は「ブーストエナジー」とした。耐久にガッツリ割いて素早さブーストすることで、安定した行動保証を得られる。硬いハバタクカミは強かった。
技構成は「ほろびのうた」と「まもる」は当然として、ゴーストタイプへの打点である「シャドーボール」、最大打点の「ムーンフォース」とした。フェアリー技はサーフゴーなどのドラゴンテラスタルに刺すために必要であり、滅び構築の性質として全体を少し削る「マジカルシャイン」よりも一体を大きく削って倒しきり、残数を取れる「ムーンフォース」の方が適している。
テラスタイプはシンプルに耐性が多いはがねとした。無数の耐性があるので強力な場面は多いが、ゴリランダーのくさ技やハバタクカミのフェアリー技に耐性が持てたり、トドロクツキからの打点が無くなったり、キラフロルの毒展開を拒否できる点などが特に強力だった。また非常に読まれにくい。
いい感じに歌える盤面になるまで攻撃していたら歌う前に相手が滅んでいたりした。おかしい。

[調整]

195(244)-216(252)-111(4)-126(4)-101(4)-99
A…特化
余り…総合耐久高め

[解説]

いかとん(「いかく」+「とんぼがえり」)。盤面が良くなる。
持ち物を「とつげきチョッキ」とし、素早さに下降補正をかけた。選出画面ではゴリランダーが「とつげきチョッキ」に見えるはずなので、これも一つの初見殺し要素である。「こだわりスカーフ」ではないので、後攻「とんぼがえり」からゴチルゼルなど裏のポケモンに繋げるという動きができる。
技構成はテツノカイナへの遂行技であり最高打点の「じだんだ」と対面操作のための「とんぼがえり」は確定として、トルネロスなどひこうタイプへの打点である「いわなだれ」と、もう一つの地面技として「ねっさのあらし」を採用してみた。「ねっさのあらし」は、雨下で必中となり、テツノツツミに対する優秀な打点になったり、キラフロルのどくげしょうを発動させずに大ダメージを与えることができたり、「このゆびとまれ」で守られたサーフゴーを削ることができたりなど、所々役立つ場面はあったが、ハバタクカミをワンパンできるはがね「テラバースト」でも良かったかもしれない。
テラスタイプははがねとした。採用率が低いテラスタイプで、これも初見殺しと言える。パオジアン+カイリューに対してハバタクカミ+ランドロスから入り、ランドロスがテラスタルして、(「こだわりハチマキ」なので「まもる」がない)カイリューを集中攻撃するという一つの強い動きがあった。先に述べた通り耐性が多いので他にも多くの強みがある。
より耐久に振ることも考えたが、技が貧弱すぎてA特化でも火力が全く足りなかったため難しい。

[調整]

207(252)-145-122(4)-×-122(252)-81
S…最遅。
総合耐久高め。

[解説]

ガチゴリラ。「グラスメイカー」によるグラスフィールド下ではテラスタルしていないランドロス以外の全員が「たべのこし」持ちと同義になり、HP管理が容易になる。ゴチルゼルは倍たべのこし(夜マック)となる。特にハバタクカミが回復するのが強かった。
耐久に全振りし、「ゴツゴツメット」を持たせた。初見殺し要素の一つである。ウーラオスの「すいりゅうれんだ」が飛んでくる方向を読んでゴリランダーを後投げすると大ダメージを与えることができる。「グラススライダー」の火力が低くて困ることはあったが、絶妙に高い耐久で耐えて勝つ試合も多かったので最後まで調整に関して最適解が出せなかった。
技構成は時間稼ぎの「ねこだまし」及び「まもる」、対面操作の「とんぼがえり」、遂行技の「グラススライダー」とした。ゴリランダーの仮想敵に対する遂行技は、「ウッドハンマー」(これは仮想敵以外への負担技)ではなく「グラススライダー」になると考えている。先述の通り火力は足りないが、他の攻撃と併せることで細かい削りでも有効なことはある。
テラスタイプはハバタクカミ、イーユイ、パオジアンなどに強くなるほのおとしたが、殆ど切らなかった。

【選出・立ち回り】

[基本]

先ハバタクカミ(ニョロトノ)+ランドロス
ゴチルゼル+ゴリランダー
メインプランは先滅び。先滅びの手順を解説。
ハバタクカミが「ほろびのうた」を撃ったターンにランドロスが素引きか「とんぼがえり」でゴチルゼルを降臨。(滅びカウント3)

ゴチルゼルが相手の強い方に「ねこだまし」、ハバタクカミはゴリランダーバック(滅びカウント2)

ゴリランダーが相手の強い方に「ねこだまし」、ゴチルゼル暇。(滅びカウント1)

ゴリランダーが「まもる」、ここでゴチルを切っても良い。(滅びカウント0)
相手にゴーストタイプが居たらそいつを倒すか引かせるかする必要がある。
歌い手がハバタクカミよりニョロトノの方が強いとき(主にグレンアルマ絡み)はハバタクカミ→ニョロトノにするだけ

[ビート]

先ハバタクカミ+ランドロス
後ウーラオス+ゴリランダー
相手の火力が高すぎて歌ってもいられなさそうなときはこの選出。普通に殴り合いで勝ちに行く。数的有利を取ったら後滅びも可。

他にも選出の仕方はあるが基本は上記の2種類だった。これ以外の選出は、基本選出で厳しい相手に個別に対応しているときであるので省略。

【おわりに】

とりあえずモンスターズをするのでしばらくポケモンやるかわかりません。ここまで読んでくださってありがとうございました。